大相撲11月場所(九州場所)が始まっているが、今どきの若い人はあまり相撲には興味がないだろう。
 私は相撲通とまでは言えないが、幼いころからの相撲ファンである。今は幕内上位に埼玉栄高校相撲部出身力士がいるので、かれらを応援している。大関豪栄道、大関貴景勝、小結北勝富士、大栄翔、妙義龍、剣翔の6人が幕内、その他十両に矢後をはじめ6人。部屋は別々だが、埼玉栄出身は今や大相撲の一大勢力だ。

 で、今日の本題は相撲ではなく、「人生8勝7敗説」についてである。
 そんな説あったか?
 いや、ない。私が適当に付けた。

 相撲は一場所15日で、8勝7敗で勝ち越し。それをずっと続けて行くと必ず番付が上がり、少なくとも関脇までは行ける。
 理想を言えば10勝以上とか15戦全勝がいいわけだが、そうは問屋が卸さない。とにかく7つ負けても、それより一つでも多く勝てばいいのである。

 負けてもいいのだ。
 もちろん負けない人生を目指すのは勝手だが、それは飛びぬけた才能を持った人か、よほどの幸運に恵まれた人の話であって、私は身の丈を考え一つ勝ち越せばいいやという構えで自分の中で負けを容認してきた。

 何か迫力に欠ける人生と思われるかもしれないが、これで連敗しないとか、大負けしないとか、怪我や病気で休場しないというのも案外大変なことで、努力なしでは達成できないのである。
 負けたら次は勝つ。それを繰り返して行って、最後にたった1回だけ2連勝すれば、それで8勝7敗となる。落ちることはない。ゆっくりだが必ず上がって行く。頂点に届くかどうかは才能と運次第だ。

 人生というのは1回負けたら終わりのトーナメント戦ではないから、何回負けたっていい。負けは恐くない。ただし、負けた数より1回だけ多く勝つことを目指そう。
 人生の終わりを迎えたとき、「俺の人生、8勝7敗で勝ち越し」と思えれば上出来じゃないか。