今すぐ入院してください。緊急手術が必要です。なんて言われたら、たいていの人は焦るだろう。

 困り方は人それぞれだが、私のように個人で仕事をしている者の場合、誰かが代わってくれるということはないので、入院すれば即収入が途絶える。
 蓄えなんてあるわけないから、病気云々より、入院・手術の時点で人生ほぼ終了。

 さて、丸山穂高衆議院議員である。
 いろいろあって、2か月の休養が必要とのことで入院されたようである。あまりに絶妙なタイミングであるだけに、政治家やタレントなどがよく使う逃亡手段かと思ってしまうが、病名が「アルコール依存症」であったりした場合、早期に治療されたほうがいいので、これ以上は言わないことにしよう。

 以上、ただの前フリ、雑談であって、今日の本題は「逃げるが勝ち」の話である。
 この言葉は、はたして良い意味なのか悪い意味なのか。
 私の中ではどちらかと言うと良い印象だ。つまり、作戦としてこれもありだろうと思うからだ。
 負けるな。逃げずに戦え。でも、時には逃げてしまった方がいい場合もあるんだよ。いったん引いて冷静になろうじゃないか。余力を残して次に備えようじゃないか。とまあ、こんな感じ。

 ただ、「逃げるが勝ち」は、いっときのことであって、常に逃げっぱなしでいては最終的な勝利は得られないので、いつでも通ずる言い方ではあるまい。

 苦手な勉強から逃げる。苦手な練習から逃げる。
 こんな場合、「逃げるが勝ち」でいいのかどうか。とりあえず後回しは許されるが、いずれ克服するべきだろう。

 苦手な人とは無理に付き合わない。
 こんな場合は、さしあたり「逃げるが勝ち」でいいが、社会人としては、苦手な人とも上手に付き合えるようにするのが望ましい。

 ヤクザにからまれそうになった。
 ここは100%「逃げるが勝ち」でいい。ヤクザに負けない暴力を身に付ける必要は無い。

 ということで、「逃げるが勝ち」は一つの作戦であるから、用法には注意しようというのが今日の結論である。
 ちなみに、私は「逃げるが勝ち」作戦が苦手で、それで失敗していることが多いような気がする。