次々と中止になるマラソン大会。東京マラソンの抽選に漏れた私は、この日(3月1日)は神奈川県三浦市で開かれる三浦国際市民マラソンというハーフマラソン大会に参加予定だったが、ゼッケンその他が手元に届いたその日に、主催者ホームページで中止が発表された。もちろんコロナ肺炎の影響によるものだ。

 参加料5400円は返金されないが、致し方ない。
 こうしてゼッケンや記録計測用チップも送られてきているわけだし、事前に費用がかかっているのは明らかだ。それを考えると、全額返せとは言えない。
 参加賞は毎年、Tシャツと大根(三浦半島の特産らしい)なのだが、大根はともかく、Tシャツを後日送ってもらえればラッキーといったところだ。Tシャツには開催年度が入っているから、来年に持ち越すわけにも行かないだろう。

 東京マラソンの場合は、開催直前3日間がランナー受付期間で、参加者が豊洲の特設会場までナンバーカードなどを受け取りに行くスタイルで、参加賞のTシャツや計測用チップなどもここで渡される。ゴール後にはフィニッシャー(完走者)タオルが渡される。
 すでに作ってしまっており、次回に持ち越すわけには行かない、これらのグッズをどうするのだろう。

 今回、参加予定ランナーからは「返金しろコール」は、あまり起こっていないように思われる。マラソン大会の事前・当日・事後の流れを知っていれば、全額返金せよという要求が無理あるのを理解できるからだろう。
 参加費を返すべきと言っている人は、おそらくマラソン大会への参加経験がない人ではないか

 私個人は、この後、3月4月にそれぞれ1レースずつエントリーしているが、今の流れからすると、これらも中止になる可能性が高い。市民マラソンの代表格である東京マラソンがこのような事態になった以上、大会を強行開催することは、主催者やスポンサーのイメージダウンにつながるからだ。
 今は、「中止なら返金しろ」という声が大きいが、次に出てくるのは、「こんな時期になぜ危険をおかして強行するのだ」という非難である。それを回避するには中止するしかない。
 世の中のムードには逆らえないのだ。

 世の関心がマラソン大会に集中している感があるが、もっと怖いのは閉鎖された室内空間でのイベントや興行、集会などである。
 「最新の感染の発生状況を踏まえると、例えば屋内などで、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間いることが、感染のリスクを高めるとされています」(2月20日 厚生労働省発表)。
 という状況であるから、自分はマラソンなんか関係ないし、などと考えず、特にお年寄りの方は(私もそうだが)、細心の注意を払ったほうがいい。