本日、塾及び中学校の先生向け。
 埼玉県立総合教育センターのサイトに、令和2年度入試の分析データが掲載されているので、まだの方は是非どうぞ。
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 全体分析
 国語
 社会
 数学「学力検査」
 理科
 英語「学力検査」
 数学「学校選択」
 英語「学校選択」

 全体分析の中に各教科の得点分布図が載っているが、予想通り数学(学力検査)がとんでもないことになっている。
 
 数学(学力検査)の平均点は67.9点で、前年より約25点上がったわけだが、グラフを見ると76~80点あたりに過去に例を見ない大きな山ができている。受験者のざっと7割以上が70点以上だから、学力検査実施校の上位を狙うには最低でも80点はクリアしなければならない。
 出題側としては、他教科とのバランス上、来年は60点前後に落ち着かせたいところだろうが、出題範囲が縮小された中で、どう実現するか。なかなか難しいところだ。

◆各教科の通過率ベスト、ワーストを調べてみる
 教科ごとに通過率ベストとワーストの問題を調べた。
国語

 国語のベスト1、2、5位はいずれも漢字問題。3、4位は大問1の長文読解だが記号選択なので易しかった。ワースト1位の大問3・問5は長文読解の中の記述問題(45字以上55字以内)だ。

社会

 社会のワースト1位の大問5・問1は、日本の裁判について正しいものを選ぶ記号選択問題だが、正しいものを「すべて選ぶ」という設問の仕方が受験生にとって難しいことが分かる。

理科

 理科の大問4は化学、大問5は物理からの出題だが、通過率の低い問題は例年ここに集中する傾向がある。

数学(学力検査)

 数学(学力検査)の大問1は小問16問で構成されているが、そのうち10問は通過率が80%以上だ。大問1、大問2はまずまずだが、大問3、大問4になると極端に通過率が下がる。

数学(学校選択)

 数学(学校選択)の大問5(3)は空間図形だが通過率は僅か1.0%と5教科全問中最低。ここまで低いと合否にはほとんど影響しない。

英語(学力検査)

 英語(学力検査)の大問1はリスニングだが、ベスト1~3位までの問題がある一方、ワースト4、5位にも入っている。ワーストに入っているのは英問英答問題だ。

英語(学校選択)

 英語(学校選択)のワースト1位、5位はいずれも大問3・問6で、適語(2語)を入れて長文の要約文を完成させる問題だが、31年度でも出来が良くなかった問題だ。

 塾の先生方には及ばないが、今後もさまざまな角度から分析してみようと思う。