オリンピックが始まりそちらに目が向きがちだが、埼玉県高校野球もいよいよ決勝戦を迎える。
 決勝に進出したのは浦和学院と昌平だ。
 浦和学院が勝てば14回目の夏の甲子園出場。昌平なら初出場だ。
 どちらが強いのかは実際にチームを見ていないので分からない。(見ても分からんが)

 2回戦から登場した浦和学院は、初戦で過去3回優勝経験がある聖望学園に11対4でコールド勝ち。3回戦は越谷南に11対1で圧勝。4回戦は東京農大三に8対0、5回戦は坂戸に10対0で共にコールド勝ち。準々決勝は立教新座に2対0とやや苦しんだが、今日の準決勝では過去5回優勝経験のある春日部共栄を6対1で振り切り、Aシードとして堂々の決勝進出。

 対する昌平は、初戦の2回戦は飯能南に8対1でコールド勝ち。3回戦は武蔵越生に8対6とやや苦しむが、4回戦は正智深谷に11対2でコールド勝ち。5回戦は武南に8対7、準々決勝は星野に5対3と接戦を制し、今日の準決勝は川口を7対4で押さえて、前評判通り決勝に駒を進めてきた。

 ここまでの戦いを振り返れば、浦和学院は危なげなく勝ち抜いてきたのに対し、昌平は何度も窮地にたちながらの決勝進出だ。
 そう考えれば浦和学院優位と見られるが、もうこの先はない一発勝負の戦いだから、これまでの試合は関係ない。
 27日の決勝戦は好勝負を期待しよう。(※台風接近予想のため28日に順延)

 ここで、平成以降の埼玉県内高校野球の勢力図を改めて見てみよう。
◆平成1年から10年まで 公立も4校が優勝
 昭和の終わりごろから私立が台頭してきたが、公立もまだ互角の戦いをしていた時代だ。
 優勝は春日部共栄が3回、浦和学院が2回だが、公立も川越商業(現・市立川越)・大宮東・越谷西・滑川(現・滑川総合)と4校が優勝している。
 (10年に1回、記念大会があり2校優勝となるので優勝校は11校となる)
 その他の優勝校は、秀明・埼玉栄が各1回。
 この時代は、決勝で「公立VS公立」が3試合あった。
 なお、平成10年の西大会優勝の滑川が、今のところ公立最後の優勝となっている。

◆平成11年から20年まで 浦和学院が圧倒 公立は決勝に5校
 私立の時代が鮮明になってきた。ただし、公立も春日部東・坂戸西・所沢商業・鷲宮・上尾の5校が決勝まで駒を進めている。
 優勝は浦和学院が6回と圧倒。聖望学園が2回、春日部共栄・花咲徳栄・本庄第一が各1回。
 この時代は浦和学院の時代と言っていいだろう。

◆平成21年から30年まで 花咲徳栄が全国優勝
 公立は市立川越・白岡・川口・上尾の4校が決勝まで残った。
 優勝は花咲徳栄が5回、浦和学院が3回、春日部共栄・聖望学園・本庄第一が各1回。 
 花咲徳栄と浦和学院の2強時代だが、花咲徳栄は平成29年の全国優勝が光る。

 以上、駆け足で平成30年間を振り返ってみたが、令和はどういった勢力図になるのだろう。
 浦和学院・花咲徳栄の時代が続くのか。春日部共栄が盛り返すのか。あるいはそこに昌平を筆頭とする新勢力が割って入るのか。興味は尽きない。