70代の訃報にはどうしても反応してしまう私である。少しずつ順番が近づいてきた。
 朝日新聞のおくやみ記事一覧を参照してみる。
 12月5日 落語家・三遊亭円丈師匠 76歳
 12月5日 芥川賞作家・新井満さん 75歳
 12月1日 歌舞伎俳優・中村吉右衛門さん 77歳
 12月1日 作詞家・喜多條忠さん 74歳
 (日付は新聞の掲載日で、亡くなられた日とは異なる)

◆校歌も作曲していた新井満氏
 コロナ以前はよく寄席で円丈師匠を見かけた。もう本格落語を一席演じる体力はなかったのだろう。ほんの顔見世程度。

 新井満さんは電通の社員だったね。歌手としては「ワインカラーのときめき」がヒットしたのを覚えている。
 もう過去の人と思っていたら、意外なところでその名前を目にした。
 浦和麗明高校校歌「心の翼ひろげて」
 同校が小松原女子から共学の浦和麗明として再出発するとき、新たな校歌を作った。
 作詞は当時校長の冨樫強先生で、作曲が新井満氏だ。

 人間国宝・中村吉右衛門さんは歌舞伎俳優だがTV時代劇でも有名。
 鬼平犯科帳、良かったね。
 私は池波正太郎の鬼平犯科帳と剣客商売は全シリーズ読破していると思う。
 滅多にTVドラマを見ない私も、これだけはよく見ていた。
 江戸時代、寛政の改革のころのお話。

 作詞家・喜多條忠さん。これはもう「神田川」に尽きるわけだが、個人的には「メランコリー」(作曲:吉田拓郎)が好みだ。

◆「今年逝った人々」、年末恒例記事に
 終戦の年、1945年生まれが、今年76歳。
 私はその6年後、1951年生まれだが、この間に「段階の世代」と呼ばれる、とてつもなく巨大な世代が存在する。
 団塊の世代は、一般に1947、1948、1949の3年間に生まれた人たちとされている。
 作家・堺屋太一氏が同名の小説の中で用い、それが広まったとされている。
 各世代とも260万人ほどだ。
 いま現在、出生数は84万人にまで減っているから、この集団がいかに巨大であるか分かるだろう。

 で、かれらが今後5年、10年の間に死期を迎える。
 70代の訃報がよく聞かれるようになったのは、その予兆だ。

 広い意味では同世代の人たちが次々亡くなって行くわけである。
 同じ時代を生きてきたので、それぞれに思い出がある。
 今後、このブログでも、「今年逝った人々」というのが年末恒例の記事になりそうである。
 まあ、自分の方が先に逝ってしまう可能性もあるが。