突然、こんなニュースが。
 「何でもやっちゃえ」 “はかま姿”の校長が奮闘…生徒が変わった 町にも活気が 北海道大空高校の挑戦
 スルーして何の問題もないニュースだが、こうすれば一瞬であってもマスコミが取り上げるという見本にはなる。

 大空町は網走郡である。
 それで位置関係は大体想像できるだろう。
 東藻琴村と女満別町が合併して出来た人口6800人ほどの小さな町だ。

 それぞれの町村に道立東藻琴高校(農業科)と道立女満別高校(普通科)があったが、両校を統合した上で町立に移管し、2021年、町立の大空高校(総合学科)が開校した。
 1学年40人ほどの小規模校とはいえ、人口7000人弱で農業ぐらいしかない町で、高校を維持できるのか。
 という疑問はあるのだが、本日の視点はそこではない。

 ニュースでは校長が、はかま姿で登場する。
 通勤用の車も、これで公道走れんのかというようなクラシックカー。
 まずこれだけでマスコミが食いつくわけだが、普通の先生には出来ない。
 だが、この校長、ベネッセ出身の民間人校長なので、そういうのは抵抗なくできるようだ。
 ちなみに、生徒には制服がある。

 教育内容は特に変わったところはない。
 公立の総合学科なので、その範囲内での教育だ。
 主体性を育てるというが、今どきどこの学校でも目指しているものだ。
 というか、教育とはそういうものだ。

 校長は、世の中を推進する「飛行機人」たれと言っている。
 これはなかなかのネーミングだ。
 大空高校という校名ともマッチしているし、女満別空港があるという土地柄とも重なる。

 こうしたマスコミを利用してのPR活動に熱心なのは、地域外(道外含む)からの募集を強化しなければ定員を維持できないという事情もあるだろう。
 それには校長自らが広告塔になるしかない。

 以上、感想。

 競争の激しい首都圏でこのままやったら笑われるだけだろう。
 ただ、知名度アップのため、自らが広告塔となり、営業マンとなる姿勢は参考にできる。
 また、ごくごく普通のことでも、見せ方によって新鮮に映り、何やら特別な事をやっているように思わせられるという点でも一つの参考にはなるだろう。