分からないことは聞くべきか、調べるべきか。
このことについて少しばかり考えてみる。
この春、新しく先生になった人がいる。
また、人事異動で職場や部署が変った人もいる。
当然だが、仕事の進め方について分からないことが多いだろう。
その場合、先輩や上司に聞くほうがいいか、自分で調べたり考えたりしたほうがいか。
元教員で転職3回の私の結論を先に言っておくと「分からないことはさっさと聞け」である。
その方が時短になるからである。
対生徒の指導であれば、「まずは自分の頭で考えなさい、調べなさい」となってもいいわけだが、社会人は給料をもらって仕事をしているのだ。
つまり、考えたり、調べたりしている時間にも給料が発生している。
私は他人に給料やギャラを払う立場になって、特に強く思うようになった。
仕事の成果に対して給料やギャラを払っているのであって、それを考えたり調べたりすることで消費してもらいたくない。
大体のことは聞いてもらえば答えを示せるのだ。
だから、分からないこと、疑問に思うことは自分で解決しようとせずに、どんどん聞いてくれ。
ただ、聞かれても即答できない内容もある。
その時は悪いが自分で調べ、自分で考えてくれ。
その労力や時間に対し給料やギャラを支払うのは構わない。
というのが金を払う側の考え方だ。
自分で調べ、考えて結論を出すのに10分。
上司や先輩に聞いて結論を得るのに3分。
どう見たって聞いて3分の方が合理的だ。
私が職場の上司だったら、新人に対して、分からないことは考える前に先輩に聞けと言うだろう。
先輩に対しては、面倒だろうが付き合ってやってほしいとお願いするだろう。
「最近の若者は自分で考えない」と言う勿れ。
自分で考えるしかないことは、この先山ほどあるのだ。
頭はその時に取っておけ。
聞いて、聞いて、聞いて。
それでも答えが得られないことは、たぶん正解が一つではないのだ。
あるいは先輩すらも答えを得られない難問なのだ。
そうなったら仕方ない。
自分で調べ、自分で考え、自分で結論を導く。
頭はそういうことに使ったほうがいい。
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