新年度を迎えて3週目に入る。
 自称「埼玉県有数の高校HPウォッチャー」である私は、この間、各校HPを何周もしているのである。
 つまりは、暇人なのだ。

 学校について何か知りたければ、とりあえず検索しHPを当たる。
 これは受験生でも、我々のような「迷惑業界人」でも同じだ。
 ちなみに「迷惑業界人」というのは別に卑下したり、冗談で言っているわけではなく、現職の某県立高校長から面と向かって言われたのだ。
 「あることないこと、いい加減に書かれて迷惑している」と。
 若い頃なら猛然と反発しただろうが、この年になると「っま、当たってるかもしらんな」とたいして腹も立たん。
 
 で、本題に戻るが。
 最近のチェックポイントは次のとおりだ。
 1 校長名など基本情報を更新しているか
 2 説明会情報を更新しているか
 3 進路進学情報を更新しているか
 4 最新情報の更新頻度はどれくらいか
 他にもあるが、だいたい以上だ。

 HPに掲載する情報には、大別して「学校として知らせたい情報」と「外部者として知りたい情報」とがあるだろう。
 外部者を受験生と限定して考えれば、説明会情報などは学校として知らせたいし、受験生としても知りたいだろう。
 
 大学進学実績などは、あまり大っぴらに出したくないと考える学校があるかもしれない。
 また、それを知りたいと思うのは、一定以上の学力層の生徒だけかもしれない。

 校長名や校長の写真、あるいは挨拶などは、今すぐ知りたい情報ではない。
 学校としても急いで知らせたい情報ではない。
 なので、放っておいても困る人はいない。
 受験生も困らない。私も困らない。

 だが、組織として「知らせるべき情報」ではある。
 企業や団体だって、代表者の名前も分からないというのでは、下手をすれば怪しまれるし、品格が疑われる。
 見ようとする人は滅多にいないだろうが、そういうメニューやページは必須項目と言えるだろう。

 校長の異動があったらすぐに情報を更新する。
 これが行われない学校は、HPによる情報発信をさほど重視していないのだろう。
 何も発信手段はHPだけではないのだから、それはそれで構わない。
 重視していないから、担当者も明確でなく、作業に関する組織化やマニュアル化もしていないのだろう。
 
 学校HPの主たる読者は受験生や保護者や中学校・塾の先生方と推定される。
 それと、私のような「迷惑業界人」だ。
 しかし、それだけではない。

 学校のステークホルダー(関与者)は、幅広く存在する。
 近隣の小中学校や地域住民などもステークホルダーの一員だ。
 それらに対して、随時広報活動や情報提供活動を行うことは学校としての責任であろう。
 特に公立の場合、タックスペイヤー(納税者)に対する説明責任というものがある。
 (私立だって公金が投入されているのであるから同じことだ)

 そういった責任ある組織が、その責任者たる校長の情報すら更新しないのはいかがなものか。
 一言ぐらい挨拶があってもいいじゃないか。
 以上、私が校長情報更新にこだわる理由である。

 以前の記事に追加情報を加えてある。
 未更新校はだいぶ減ってきた。
 埼玉県公立高校、校長情報更新は59校中わずか4校(4月3日)