このブログを読まれている高校の先生方は、生徒募集を質的にも量的にも成功させたいとお考えだろう。
 そのような方々に少しでもお役に立ちたいと浅学ながら日々情報発信を続けている。

 さて今日は、学校案内パンフレットについて。

◆役割が変ってきた
 年配の先生方は、ネットもSNSも動画サイトも無い時代を記憶されているかもしれない。
 その当時、学校案内パンフレットやポスターは唯の媒体(メディア)であった。
 これらを武器として1年間を戦い抜く。
 ここにすべてを網羅しなくてはならないから、私立の中には50ページを超える分厚いパンフレットを作っている学校もあった。
 
 その後、インターネットが普及し、WEBサイト(いわゆるホームページ)による情報発信が可能になった。
 その頃の決まり文句は「詳しくはホームページへ」。
 ただ、情報を受ける側の環境が整っていなかったので、ホームページの威力が本格的に発揮されるのはスマホの登場を待たなければならなかった。
 それでも、学校案内パンフレットにかかる負担は徐々に軽減され、書籍がごとき大部のパンフレットは姿を消し、コンパクトなものに変わって行った。
 
◆コスパの良いページ数
 基本パンフレットはA4サイズで作られる。
 縦に使い、左開きで、文字は横書き。
 世の中のあらゆる物がこのサイズを基準に作られているから、これに従うほうがいい。

 稀に、Bサイズや変形サイズにしたり、縦書きにしたり、横長にしたりと「目立とう精神」を発揮する学校もあるが、たいていは無駄な努力に終わる。
 ここにはユーザーオリエンテッドの思想がないからである。
 荷物の中に一つサイズが違うものがあったら面倒だろう。
 整然と保存したいと思っているのに一つだけサイズが違うものがあったら「この野郎」と思うだろう。
 そういう顧客の気持ちを無視して、自分だけ目立とうという学校が好意を持って迎えられるはずがない。
 目立つには目立つが、そういうのを「悪目立ち」という。

 使う用紙の大きさや使用する印刷機の関係から、16ページものや8ページものがもっともコスパが良い。
 4の倍の8、8の倍の16、16の倍の32という数を覚えておくといいだろう。
 このあたりが、用紙も無駄にならずコスト的にも安上がりとなる。

 印刷部数は悩みどころだ。
 5000部作って、あとで足りなくなって1000部増刷といったケースがあるかと思うが、これはもったいない。
 6000部を一度に印刷した場合、5000部との差は僅かだ。
 しかし、あとから1000部というのは、もう一度新たに印刷工程を踏むことになるので、かなり割高になる。

 部数で迷っている学校は、一度に印刷する場合と、二度に分けて印刷する場合の価格を印刷会社に聞いてみたほうがいい。
 作り過ぎて廃棄することになれば、資源ロスにつながり、今の時代、ここにも配慮が必要だ。
 どこで何部必要か、何に何部必要か。
 しっかり見込みを立てて臨まなければならない。

 本日はここまで。
 制作スケジュールや内容については次回。