公私立各校の校長先生へ。
 年明け、公式ホームページに是非「年頭所感」または「年頭挨拶」を掲載してください。

 キラキラの年賀状スタンプのようなもので済ます手もある。
 実際今年の新年も紙上年賀状のようなものを多く見かけた。
 それはそれであってもいい。

 しかし、それとは別に、校長による「年頭所感」を掲載すべきであると考える。
 生徒、保護者といった直接的な関係者だけでなく、地域の人々など広範なステークホルダーに向けて発信すべきである。
 虚礼であると言う人もいるだろう。
 形式的な挨拶より実質的なコミュニケーションが大事という考えも分かるが、だったら始業式も終業式もやめればいい。

 発信時期は1月中旬ころまででいいだろう。
 1月1日である必要はない。
 むしろ学校の場合だったら3学期が始まるタイミングのほうがいい。
 どうせ始業式の式辞を考えるだろうから、それと一緒のほうが合理的だ。
 ただし、始業式式辞は生徒向けだが、「年頭挨拶」は世の中に向けてとなる。

 こうしたメッセージはユニークさを競うものではない。
 型がある。形式がある。
 むしろそこから外れないことが重要で、その範囲内で個性を出すことだ。

 では、「年頭挨拶」の型とはどういうものか。
 1 前年の振り返り
  社会情勢や教育関係の動きを踏まえつつ、自校がどのような教育活動を展開してきたか。また、その成果はどのようなものであったかについて述べる。
 2 今年の抱負
  上記を踏まえ、今年はどのようなことに取り組んで行くかについて述べる。
 3 将来構想
  校訓や建学の精神、あるいは教育方針・目標に基づき、中長期的視点に立った自校のあり方や計画について述べる。
 
 以上が「年頭所感」における一般的な型である。
 始業式式辞とかぶる面もあるが、それで差し支えない。むしろ好都合。
 何本も原稿を作るのは大変だ。

 ただし繰り返しになるが、子供たち相手ではない、お説教ではない。
 相手は大人であり、世の中である。
 自校のブランドイメージに関わるので、できるだけ格調高いものをお願いしたい。

 1月中旬を目途にこのブログで特集し各校リンクを貼る。
 これで少しは拡散に協力できるだろう。

 細かい話だが、「年頭所感」は、ホームページの「お知らせ欄」や「新着記事欄」に直接貼り付けた方がよい。
 PDFを開いて読ませる形も多いが、このワンアクションがあることで購読率が下がる。
 詳細な資料等を読ませたい場合はPDF閲覧方式が適しているが、挨拶の類はダイレクトに読んでもらったほうがいい。

 たとえ一人でも「年頭所感」掲載に賛同してくれる方がいれば嬉しい。
 2週間もすれば新年なので早めに書いておいた。