9月3日発行予定の「よみうり進学メディア9月号」に中学生向け記事を書いた。
 見出しはこんな感じ。
 緊急事態宣言下の考え方と行動
 今できることは、今のうちに実行に移す
 早めの行動をしておけば事態急変にも対応しやすい

 事態は、というか世の中の雰囲気は去年の今頃より悪くなっているのではないか。
 去年の夏は、夏休み返上で授業を行っていた。
 秋口にはGOTOトラベルキャンペーンとやらで大人たちは旅行に繰り出していた。
 それに比べ、緊急事態宣言下で9月新学期を迎える今年は、去年より良い状況とは言い難い。

 学校説明会なども、夏休み中については急遽オンラインに切り替えるといった動きはあったが、年内は人数制限等しつつ実行された。
 中止が増えたのは年が明けてからの説明会だった。
 ところが今年は、夏休み終盤の説明会にも中止が目立った。

 どうも、良くない流れになってきた。
 振り返ってみれば、今年はずっと緊急事態宣言が続いている。
 記憶の範囲なので、間違っていたら指摘してもらいたいが、下の表は埼玉県さいたま市で緊急事態宣言が出されていたか、まん延防止特別措置が取られていた期間である。
 (オレンジが緊急事態、イエローがまん延防止)
 

 こういうのを見ていると、ワクチン接種が進んでいるとは言え、緊急事態宣言の延長や再発令が年内いっぱい続くのではないかと思えてくる。
 
 だから、できることは前倒しでやっておこう。
 入試対策には一応順番というものがあって、まずこれ、次にこれと段階を経て進めるべきなのだが、今までだったら「もうちょっと後でもいい」という事柄も、可能であれば今やっておく。
 というよう話を書いたわけである。

 私は、緊急事態宣言は延長されるのではないかと見ている。
 過去の例からその可能性は高い。

 感染者数はそろそろ上限に達して、落ち着きそうな感じもする。
 しかし、そうなって欲しくない人たちもいる。
 今年の秋、時期は不明だが必ず衆議院選挙が行われる。
 解散がなくても、任期満了だから、どっちみち選挙はある。
 この選挙を、できるだけ不安と混乱の中で迎えたいと思っている人がいる。
 (要するにマスコミのことだ)

 かれらは、世の中がもっと混乱し、人々がもっと不安になる方向に誘導しようとするだろう。
 そういう点から考えても、期限が来たらスンナリ解除し、「さあ、日常生活を取り戻そう」とはならない。

 すでに制約は多いのであるが、事態が急速に改善すると考えず、最悪のシナリオさえ考えて、前倒し行動すべきなのは学校側も一緒だ。