岸田文雄内閣が誕生し、文部科学大臣が交代した。一応教育関係をやっているのだから、とりあえず名前くらいは覚えておこうかな。
 末松信介という人だ。
 聞いたことない。
 1955(昭和30)生まれ。兵庫県選出の参議院議員(3期目)。
 私より4歳下の年寄りだが政界では特に高齢というわけでもない。

 経歴からは文部科学行政に関わったことはないように見える。 
 ご本人のホームページやオフィシャルブログを見ても教育に関する発言は見当たらない。
  
 初代の文部大臣は皆さんご存知、森有礼。
 その後、歴代大臣には西園寺公望、尾崎行雄、犬養毅といった大物の名も見られるが、戦後となると小物ばかりで、文部大臣経験者で後に首相となったのは、森喜朗、海部俊樹の2例だけである。
 文部科学大臣のポストなんて、所詮はその程度のものだ。

 末松信介・新文部科学大臣は関西学院大学卒とある。
 関西学院大学は「かんさい」ではなく「かんせい」である。
 関東人だと読み違える人が多い。
 関東人でも「関関同立(かんかんどうりつ)」は分かるね。
 あと、「産近甲龍(さんきんこうりゅう)」
 関関同立は、関西・関西学院・同志社・立命館。
 産近甲龍は、京都産業・近畿・甲南・龍谷。
 こっち(関東)で言う、早慶上智(理)、MARCH、日東駒専みたいなものだ。

 で、ここまで来たら、いっそ歴代文部科学大臣の学歴(出身大学)調査でもしてみようかとなった。
 調べてどうするって話だが、半分暇つぶしだ。

 文部省が文部科学省となったのは平成13年だから、それ以降である。
 ついでに出身高校も調べた。

01 町村信孝  都立日比谷→東大(経)
02 遠山敦子  静岡(県立)→東大(法)
03 河村建夫  萩(山口県立)→慶応(商)
04 中山成彬  ラサール→東大(法)
05 小坂憲次  慶応→慶応(法)
06 伊吹文明  嵯峨野(京都府立)→京大(経)
07 渡海紀三朗 姫路西(兵庫県立)→早稲田(理工)
08 鈴木恒夫  横浜翠嵐(神奈川県立)→早稲田(政経)
09 塩谷 立  静岡(県立)→慶応(法)
10 川端達夫  彦根東(滋賀県立)→京大(工)
11 高木義明  下関工業(山口県立)
12 中川正治  津(三重県立)→ジョージタウン大
13 平野博文  笠田(和歌山県立)→中央(理工)
14 田中真紀子 日本女子大付属→早稲田(商)
15 下村博文  高崎(群馬県立)→早稲田(教)
16 馳 浩   星稜→専修(文)
17 松野博一  木更津(千葉県立)→早稲田(法)
18 林 芳正  下関西(山口県立)→東大(法)
19 柴山昌彦  武蔵→東大(法)
20 萩生田光一 早稲田実業→明治(商)
21 末松信介  三田学園→関西学院(法)

 高卒は民主党政権下の第11代高木義明氏ただ一人。
 海外大学はこれも民主党政権下の第12代中川正治氏のみ。先の自民党総裁選で敗れた河野太郎氏もジョージタウン大。
 大学別では、東大5人、京大2人、早稲田5人、慶応3人、明治・中央・専修・関西学院各1人。
 なんだかんだで東大・京大・早慶で17人と高学歴社会。

 出身高校に目を向けると、私立高校7人、公立高校14人と公立が優勢。
 私立ではラサール・武蔵・慶応・早実など。
 公立では、都立日比谷、神奈川の横浜翠嵐、群馬の高崎、静岡など全国的にも知名度の高い学校が並ぶ。
 山口の下関西、兵庫の姫路西、京都の嵯峨野、滋賀の彦根東などもトップ校ではないが、地域では上位進学校として知られている(と思う)。
 ということで、こちらもなかなかの高学歴社会。

 財務大臣や外務大臣に比べ、文部科学大臣はアホなのかと思ったが、失礼、そうでもなかった。