学校ホームページの最新情報。
 見出しを一工夫してPV(ページビュー)増加につなげよう。
 これが本日のテーマだ。
 
 話が具体的な方が分かりやすいので、実際のページを見ながら解説しよう。
 今日取り上げるのは熊谷女子だ。
 なぜ、熊女? 
 それほど深い理由があるわけではない。
 パッと思い浮かんだだけ。

 まずトップページ最上段に固定で「鈴懸祭(文化祭)」のお知らせが出てくる。
 それはいいが、分量が多いので、かなりスクロールしないと次の記事に進めない。
 ポイントだけ表示して、詳細を次の階層に移すことも考えよう。

 次に「新着・更新情報」。
 いわゆる「お知らせ」「最新情報」「ニュース」だ。
 これが本日のテーマ。

 現状、以下のようになっている。
 
 6月に入って本日(8日)までに9本の記事。
 更新頻度が高く、その点は素晴らしい。
 部活一辺倒になっていないところも良い。

 では、添削してみよう。

◆俳句と同じ17文字で攻める
 1本目の記事。
 「教育実習生研究授業」
 中身は想像できるが、平凡だ。
 「澄んだ歌声にうっとり 実習生研究授業」
 記事本文から拾ってきた文言を加えてみた。
 17文字。
 文字数は17~18字がギリギリか。
 スマホで見た場合、これ以上になると途中で切れて「…」となってしまう。
 Yahoo!ニュースを見ると最大15文字くらいになっている。
 絶対的なものではないが、とりあえず俳句と同じ17文字が最大と考えることにしよう。

◆公文書じゃないから「について」は避ける
 2本目の記事。
 「R5年度学校説明会(さくらめいと)について」
 「~について」は極力避けよう。
 お役所の文書じゃない。

 8月開催の説明会の申し込み受付が始まるというニュース。
 「さくらめいと」は会場である熊谷市文化創造館のことだが、ここで大事なのは会場ではなく、申込受付開始時期が近づいたということだろう。
 であれば、ストレートに。
 「8月説明会 間もなく受付開始」
 又は。
 「8月説明会、6月20日受付開始」

◆正式名称にはこだわらない
 3本目の記事。
 「データサイエンス講演会」
 横文字は長くなりがちだ。
 「データサイエンス」だけで8文字使ってしまう。
 ここは思い切って科学講演会としよう。
 その代わり、同じ横文字でも「ビッグデータ」を用いてみる。
 すると。
 「ビッグデータ分析へ 科学講演会」
 
◆「!」マークを使わない
 4本目の記事。
 「R5年度学校案内、ポスターができました。」
 これは、このままでもいいと思う。
 ありがちなのは「ポスター完成!」みたいなやつ。
 なんでもかんでも「!」を付ける習慣はやめたほうがいい。
 軽薄だ。
 熊女のような伝統ある女子校は、「!」や「!!」は使わないのが正解。

◆誰に、何を訴えているのだ
 5本目、6本目の記事。
 「図書委員会「あすなろ」685号発行」
 「4、5月の新着図書」
 図書館の司書さんには、情報発信に熱心な方が多い。
 いいことだ。
 ところで、これは誰に向けてのニュースなのだ。
 おそらく、主たるターゲットはインナー(内部)だろう。
 しかし、外部の人も見るページだから、そこも多少は意識しよう。
 「図書委報 今月は初夏の味覚をご紹介」
 「4・5月新着図書全100冊 一挙公開」
 こんなところか。

◆それがどうした
 7本目の記事。
 「授業見学週間」
 あまりにも素っ気ない。
 何か一言加えよう。
 そうすれば、部外者もちょっと読んでみようかという気になる。
 「先生同士の切磋琢磨 授業見学週間」
 ちょっと堅いか。
 「気になる隣の授業 授業見学週間」
 少し軟らかくなったか。

 8本目の記事
 「教員の卵たち」
 教育実習生とは言わず、「教員の卵」としたところに工夫は見られる。
 が、それがどうした。

 熊女卒業生には教員が多い。
 みな優秀だ。
 では、これでどうだ。
 「先輩に続け 教員の卵たち奮闘中」
 いずれにせよ、あまりにもぶっきらぼうなのはよろしくない。

◆漢字だけ、ひらがなだけは避ける
 9本目、10本目の記事。
 「中央大学・明治大学 合同進学説明会」
 「埼玉大学出前授業」
 漢字だけ、あるいは平仮名だけの見出しは極力避ける。
 例えば。
 「中大・明大招き 合同進学説明会」
 「埼玉大理工系出前授業 テレ玉も取材」
 平仮名が一文字入っただけでも、見た目が違ってくる。

 多忙な業務の合間を縫っての記事アップだ。
 そうそう時間をかけていられない。
 たくさん時間をかければ、いろいろアイディアも出てくるが、その時間は授業準備や生徒指導に向けよう。
 制限時間は3分だ。