今日は本の紹介だ。
「プレゼンの大学」
発行:(株)クロスメディア・パブリッシング
発売:(株)インプレス
著者:藤倉礼亜(ふじくら・れあ)
初版発行:2022年6月21日
定価:1738円
最初に断っておくが、知り合いが書いた本だ。
これを言っておかないと、ステルスマーケティングというやつになる。
知らんぷりして書いておいて、実は宣伝だったというのはまずいだろう。
厳密には著者本人には会ったことはない。
知り合いの奥様が書かれたものである。
「うちの嫁が本出しました」
そう言われたら、買わないわけにいかんだろう。
がしかし、単なる付き合いかというと必ずしもそうではない。
プレゼンには大いに関心がある。
このブログでもプレゼンの話はよくするから、勉強のために読んでおくのもいい。
これがもし「ペットの大学」とか「グルメの大学」とかだったら、聞かなかったことにするだろう。
ないしは、忘れたふりをする。
高齢者になると、こういう手が使えるのだ。
一種のハウツー本である。
よって、律儀に1ページ目から読む必要もあるまい。
目次を見る。
第5章「伝わるデザインにしよう」
まずはここからだ。
この手の本は過去に何冊も読んでいるし、最近はYouTube動画も数多くある。
だから自分にとっては、復習や確認の部分が多かった。
が、もちろん新たな発見もあったし、なるほどと思うことも多々あった。
「パワーポイントには、文字の周りをぼやかしたり斜めにしたりと、装飾や加工をする装飾機能が数多く備わっていますが、そのほとんどが無駄」
「資料にインパクトを持たせたいと考えてこれらの機能を使うと、自動的に『野暮ったくて読みにくい』資料ができあがります」
「『それがなければ伝わらない』という理由がないかぎり、装飾や加工をする必要はありません。そして、そんな場面はほぼ皆無と言えるでしょう」
(以上P151から引用)
なるほど。
そうじゃないかと薄々感じていたが、百戦錬磨のプロから言われると、自信が持てる。
別の章では、共感について述べている。
「消費者は『この企業が言っていることを信じたい』と、共感できるかどうかという新しい軸で判断するようになったのです」
「『嘘がない』は何より重要な要素になりました」
私は学校に対して言っている。
情報化の進んだ今の時代、嘘は簡単にばれるから、正直に言った方がいい。
たとえば進学実績が思うように出なかったのなら、その気持ちをストレートに伝えるべきだ。
数字をいじくり回して、さも良かったように見せるより、「次は必ず巻き返す」という決意を示した方が、よほど信頼される。
自分は共感という言葉は使っていなかったが、今度から共感を使うことにしよう。
というわけで、半ば付き合いで買った本だが、予想を上回る収穫があった。
この手の本をまだ一冊も読んでいないという人がいたら、入門書として手元に置いておくのもいいだろう。
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