昨日は他県から入学者の割合について書いた。
今日は一転して、「やっぱり学校は近い方がいいよね」という立場からの調査だ。
まず分かりやすい資料としてこんなものを作ってみた。
データの出所は「令和4年度 高等学校入学状況調査」である。
とりあえず普通科中心の資料である。
校名がブルーのアミカケになっているのは、さいたま市内の高校である。
30%以上を掲載。
さいたま市内公立中学校出身者の割合がもっとも高いのは大宮南。
以下、大宮北、大宮光陵、浦和北、市立浦和といった順番になる。
蕨は外国語科が57.5%、普通科が43.2%と高い割合を示しているが、地元蕨市は中学校が3校しかなく、隣接のさいたま市や川口市からの入学者が多くなる。校舎の北側道路はさいたま市との境界であるし、その気になれば南浦和駅からも歩ける。浦和実業とも数百メートルしか離れていない。なので、この数字はうなづける。
川口北は最寄り駅がJR武蔵野線「東浦和駅」である。一番近い高校は浦和明の星女子。川口駅に出るより浦和駅に出る方がはるかに早い。さいたま市が多くて当然だ。
意外に思われる方もいるかもしれないが、春日部もさいたま市内出身者が多い学校だ。さいたま市から40.6%、東部から37.8%。その昔、学区制があった時代も第一通学区の浦和や大宮から第八通学区の春日部には行けたので、そういった歴史的経緯もあるかもしれない。東武アーバンパークライン「大宮駅」から「八木崎駅」まで20分。駅を降りたら学校まで徒歩1分(学校公式発表)。さいたま市から通い易い学校だ。
(※なお、県の統計は教育事務所で区分しており、その結果、草加市は南部に分類されているので注意が必要だ。朝霞・志木・和光・新座も南部)
さいたま市内校の中で市内出身者の割合がもっとも低いのは浦和一女と浦和だ(全県に1校しかない看護の常盤を除く)。大宮も理数は高いが普通科は30%台だ。やはりこのレベルになると県内全域から優秀な生徒が集まるので、さいたま市内出身者の独壇場というわけにもいかない。
この表には出ていないが、伊奈学園(29.4%)、蓮田松韻(28.5%)、上尾・普通(25.1%)、川口市立(23.4%)が20%台で続く。
少し下がって川越女子(14.8%)がある。同じ市内の川越(6.4%)とはずいぶん差がある。東武東上線「川越市駅」の目の前、西武新宿線「本川越駅」からも歩ける川越女子と、駅から遠く離れた川越との違いなのか。
越谷北(12.1%)と越ヶ谷(4.7%)もだいぶ差がある。レベル差ということもあるが、急行の止まる「せんげん台駅」の越谷北と、止まらない「北越谷駅」の越ヶ谷ということを考えれば、さいたま市から通いやすいのは越谷北だ。
さいたま市内高校は、多い所で70%近く、少ない所で40%近くが、さいたま市内公立中学校出身者で占められている。
他地域も同様で、西部の高校は西部の中学校出身者で、東部は東部で、北部は北部でとなっているが、それらは次回以降に回そう。今日はここまでだ。
と言いつつも、私立についても少しは触れておかなければ。
さいたま市内高校で、さいたま市内公立中学校出身者の割合が高いのは。
浦和麗明 44.6%
浦和学院 37.1%
浦和実業・普 32.6%
大宮開成 30.3%
さいたま市外の高校で、さいたま市内公立中学校出身者の割合が高いのは。
栄北(伊奈町) 47.6%
国際学院・総合(伊奈町)35.36%
武南(蕨市) 33.7%
以上。
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