東京大学がホームカミングデイを開催するというニュース。
 日本語に直せば「母校に帰る日」。
 自分には縁のない大学だが、世間の注目度が高いので取りあげてみた。

 こちらはリセマムのニュース。
 東大「ホームカミングデイ」卒業生・家族・ファン等10/15

 こちらは東大の公式サイト
 東京大学ホームカミングデイ(大学サイト)

 同窓会とはちょっと違う。
 なぜかというと、対象が卒業生だけでなく、その家族、東大ファン、近隣の方々となっているからだ。
 近隣の方々はまだ分かるが、東大ファンって何だ。
 そんな人種がいるのか。

◆狙いは卒業生との関係強化
 ホームカミングデイは大学で盛んだ。
 高校もあるにはあるが少ない。

 私立大学は古くから、と言っても、早稲田あたりでも「早稲田大学第57回ホームカミングデー」という程度であるから、そんなに昔からではない。
 私立大学が先行し、国立大学が追いかけてきたという印象だ。
 国立大学が法人化され、こうしたことをやりやすくなったのかもしれない。

 目的は卒業生との関係強化だろう。
 少子化が急ピッチで進み、大学を取り巻く環境は厳しさを増している。
 こうした中で、愛校心を持った卒業生との結びつきをさらに強めておくことは、学生募集においても、資金集めにおいても重要である。

◆財政基盤強化、安定のために
 こうしたイベントが、卒業生との関係強化を図ることにより、財政基盤の安定につなげようという意図であるならば、同様のことは高校でも考えられていい。
 少子化の影響は大学だけに現れているわけではなく、高校や小中学校にも現れているからだ。

 受益者(入学者)からの納入金(学費)と、自治体からの補助金。
 これにもう一本、卒業生その他からの寄付金を加え、財政基盤の強化安定を図る。
 少子化が加速度的に進んでいる今、直ちに検討し実行に移す時である。

◆同窓会の法人化
 今日の話題にも多少関連すると思うが、同窓会の法人化が進んでいる。
 私の母校(高校)の同窓会も一般社団法人化した。
 ついでに、同窓会奨学財団というのも設立された。こちらは公益財団法人だ。

 母校に財政的支援を行う。
 つまり、資金集めをする。
 となると、お金を扱う組織が、なあなあの任意団体というのはどうも都合が悪い。
 高校においても、同窓会の法人化は考えられていい。

 私立学校は、元はと言えば、創立者らが必要な財産を寄付することで設立されたのだ。
 国や地方からの補助金に過度に依存するのは、その精神に反する、とまでは言わないが、経営的に好ましいとは言えない。
 寄付で始まった学校を寄付で繋いで行く。
 これが私立学校の本来のあり方と言える。

 東大ついでに、最後にもう一つ紹介しておこう。
 東京大学基金
 さすが天下の東大、寄付集めも半端じゃない。