埼玉県高校入試第1回進路希望状況調査がらみの記事を連投している。
 昨年同時期にも書いたが、「この数字は変わり映えしない」のである。
 が、細かく見て行けば注目すべき変化もあるかもしれない。

 では、さっそく見て行こう。

◆過去6年間の平均倍率と比較してみる
 今回の倍率上位校は、全体として見れば例年とさほど変わっていないはずなので、そのあたりを確認してみよう。
 過去6年間の平均倍率と比較するという方法で見てみる。

 左側が今回の第1回調査の普通科倍率上位校のランキングである。
 右側が過去6年間の同時期倍率(第1回調査倍率)の平均値上位校ランキングである(川口市立は5年間平均)。
 募集人員の増減により倍率は変化するが、それは無視して単純に平均を出した。
 なお、過去6年間とは、29年度・30年度・元年度・2年度・3年度・4年度である。

 今年度      過去6年間平均
 01川口市立 3.66  01市立川越 3.80  
 02市立浦和 3.30  02川口市立 2.98 
 03市立川越 2.95  03市立浦和 2.82
 04越谷南  2.24  04上尾   2.40
 05上尾   2.16  05浦和西  2.37
 06大宮   2.13  06川越南  2.33
 07川越南  2.12  07越ヶ谷  2.22
 08浦和西  2.10  08所沢北  2.10
 09越ヶ谷  2.01  09南稜   2.06
 10鳩ヶ谷  1.93  10大宮   2.05
 11浦和南  1.86  11蕨    2.02
 12所沢   1.84  12浦和南  1.92
 13所沢北  1.73  13越谷南  1.82
 14大宮北  1.70  14鳩ヶ谷  1.80
 15蕨    1.68  15熊谷西  1.75 
 16和光国際 1.66  16大宮北  1.73
 17川口市立 1.63  17所沢   1.68
  スポーツ科学
 18熊谷西  1.62  17和光国際 1.68
 18南稜   1.62  19越谷北  1.64
 20浦和   1.58  20所沢西  1.63

 とりあえず20位まで。
 今回と6年間平均とで、多少の順位変動はあるが、20校の顔ぶれはほとんど変わらない。
 市立3校がトップ3を占めているのは今回も6年間平均も同じ。

 川口市立は、過去5年間に2回、3.34倍を記録しているが、今回それを上回った。
 市立浦和は、過去6年間の最高は令和4年度の3.53なので、今回はそれより僅かに低い。
 市立川越は、過去6年間平均ではトップだが、前年同期は3.95倍であり、過去6年間の最低が3.28倍であるから、やや下がり気味だ。
 越谷南は、過去6年間の最高が令和3年度の2.04倍であるから、今回はかなりの高めの倍率であることが分かる。
 上尾は、前年(令和4年度)が1.85倍と低かったが、それ以外は常に2倍を超えているので順当な数字と言える。
 大宮は、過去6年間で2倍を超えたのが3回、超えなかったのが3回で平均も2.05であるから、これも順当な数字と言える。
 川越南は、過去6年間いずれも2倍を超えているが、最低は平成29年度の2.23であるから、今回の2.12は、この学校としては低めである。
 浦和西は、過去6年間いずれも2倍を超えているが、最低は平成29年度の2.11であるから、今回の2.10は、この学校としては低めである。
 越ヶ谷は、定員40人増の影響があったと思われる前年度の1.98とさほど変わっていない。
 鳩ケ谷は、過去6年間平均1.80と比べ、今回1.93はやや高めだ、過去6年間で2回、2倍を超えているので順当な数字と言える。
 浦和南は、過去6年間で2回、2倍を超えており、平均も1.92なので、今回の1.86はやや低めである。
 所沢は、過去6年間の最高が平成31年度の1.84だが、今回はこれと並んだ。平均は1.68であるから、今回はかなり高めである。
 所沢北は、過去6年間で3回、2倍を超えており、平均も2.10であるから、この学校としてはかなり低めである。
 大宮北は、過去6年間で3回、1.90倍台を記録しており、平均も1.73であるから、やや低めである。
 は、過去6年間で2倍を超えたのは平成29年度の2.61だけだが、平均は2.02であり最低が令和4年度の1.84であるから、この学校としてはかなり低めである。
 和光国際は、過去6年間の最高が1.78、最低が1.58と安定しており、平均も1.68なので、今回の1.66は順当な数字と言える。
 川口市立・スポーツ科学は、過去5年間の最高が令和2年度の1.46であり、平均も1.23であるから、今回の1.63はかなり高めである。
 熊谷西は、過去6年間で1.9倍台が2回、1.5倍台が2回あるなど年度による差が大きい。隔年現象が見られるので、今回の1.62は前年度(1.51)の反動という見方もできる。
 南稜は、過去6年間で4回、2倍を超えており、平均も2.06なので、今回の1.62はかなり低めである。
 浦和は、過去6年間の最高が令和2年度の1.62であり、平均も1.46であるから、例年よりやや高めである。

 6年間平均で上位20校に入っている学校のうち、今回上位20校に入っていないのは越谷北所沢西の2校だ。
 越谷北は、過去6年間の最高が前年度の1.83であり、平均も1.64であるから、今回の1.43はこの学校としてはかなり低めである。
 所沢西は、過去6年間の最低が前年度の1.31であり、平均も1.63であるから、かなり低めである。平成29年度から令和3年度までの5年間は、一度も1.5倍を下回ることがなかったが、ここ2年、連続して下がっている。

 以上が、今回調査で上位20校に入った学校について。  

◆その他の上位校の動き 
 今回、倍率上位20校に入っていない学校の動きも見ておこう。
 川越は、1.51倍で23位。過去6年間平均1.50であるから、例年通りの数字と言える。
 浦和一女は、1.31倍で34位。過去6年間平均1.26であるから、順当である。2年間1.30が続いた後、前年度1.27と下がったが、1.30倍台に戻った。
 不動岡は、1.28で37位。過去6年間平均1.51であるが、直近では令和3年度1.38、4年度1.23と下降気味であり、今回も1.2倍台にとどまった。
 川越女子は、1.28で37位。過去6年間平均1.50、最低は令和3年度の1.39であるから、この学校としてはかなり低めだ。
 川口北は、1.16倍で53位。過去6年間平均は1.30であるが、直近2年は令和3年度1.02、4年度1.01と低迷している。人口の多い県南地区にありながら普通科全県平均にはるか及ばず苦戦が続いている。
 熊谷女子は、0.99倍で64位。過去6年間平均1.11であり1倍を割ったことはなかった。今回は直近2年間1.05が続いた後の定員割れであるから事態は深刻だ。
 熊谷は、0.99倍で64位。過去6年間平均1.10で、最高は平成3年度の1.21、最低は令和3年度の0.87であるから熊谷女子に劣らず事態は深刻である。
 春日部は、0.99倍で64位。過去6年間平均1.07で、最高は平成30年度の1.13、最低は令和3年度の0.96倍である。今回の調査対象に含まれない県外生(隣接県協定に基づく)の上乗せがある程度見込まれるが、大きく上がることはなさそうだ。
 
◆今回倍率が6年間平均を上回っている学校
 上記以外の学校を省き、今回倍率が6年間平均を上回っている学校を挙げておこう。
 左側が今回、右側が6年間平均である。

 浦和北  1.55 1.32
 浦和東  1.53 1.32
 伊奈学園 1.44 1.36
 志木   1.35 0.99
 岩槻   1.26 0.99
 所沢中央 1.25 1.22
 豊岡   1.21 1.14
 狭山清陵 1.18 0.93
 庄和   1.13 0.88
 上尾南  1.13 0.86
 坂戸西  1.08 1.05
 越谷東  1.08 1.00
 松伏   1.07 1.02
 春日部女子1.06 0.94
 三郷北  0.99 0.88
 新座柳瀬 0.92 0.89
 久喜   0.90 0.84
 深谷   0.89 0.82
 鴻巣女子 0.87 0.66
 日高   0.81 0.79
 鶴ヶ島清風0.74 0.72
 北本   0.72 0.58
 和光   0.69 0.58
 松伏・情報0.68 0.53
 栗橋北彩 0.60 0.53
 岩槻北陵 0.57 0.45
 川越初雁 0.56 0.49
 妻沼   0.40 0.38
 日高・情報0.35 0.32

 以上、普通科のみの情報である。
 専門学科もやりたいが一度には無理。