埼玉県教育委員会は28日、先の公立入試における英語問題の一部に誤りがあったと発表した。
 採点には響かない軽微な誤りである。
 令和5年度埼玉県公立高等学校入学者選抜学力検査に係る問題の誤りについて

 「presentation」の「t」が抜けて「presentaion」となっていた。
 会話文を完成させる問題なわけだが、「presentaion」がちゃんと「presentation」になっていたら書けたのに、という人もいないだろう。
 報道発表されたので、明日の新聞等には出るはずだ。

 この話題は、ここで終了。

 このところ、新聞記事用の取材で、県教育長や県総合教育センター所長、私立中高協会副会長などを訪ねている
 (中高協会副会長とは、昌平の城川校長である)
 皆さん、さすがに視野が広い。
 教育というものを幅広く、そして遠くまで見ておられる。
 ふだん虫眼鏡で重箱の隅っこばかり見ている私としては、学ぶことが多い。

 直近ではスクール21の内山慎さん(同社・入試情報センター所長)を訪ねた。
 テレビ解説によく登場する宮川由三さんもそうなんだが、とにかく反応が早い。
 どこからどんな球を投げても、きっちり打ち返してくる感じ。
 「要するに、こういう話を聞きたいんでしょう」と、すぐさまこちらの意図を理解し、しかも見出しになりそうなキャッチーな言葉を散りばめてくれるから取材者としては大変ありがたい。

 その内山さんが、「(公立入試問題は)非常によく練られた良問が多い」と絶賛しておられた。
 (つまらんミスがあったのが残念だったがな)

 いくつかの問題を例に、出題者の意図に触れながら、どのような力を試しているかについて教えてくれた。
 ここでは、このような思考力が、
 ここでは、このような判断力が、
 といった具合だ。
 表面的な解説は何とかできるが、こうした分析は自分には出来んな と思った。

 余計なお世話だが、ここは「県下屈指の入試情報力」を謳っているようだが、「分析力」を加えたらどうだ。

 受験業界ではよく「入試問題は学校側からのメッセージ」という言い方をする。
 こういう力を身につけてほしい。
 このような考え方をできてほしい。
 そういったメッセージが込められているというわけだ。

 埼玉県の公立入試問題の中にも、高校側からのメッセージがある。
 私も、専門家である塾の先生方には遠く及ばないが、それを読み取る努力はしてみよう。

【3月1日追記】
 問題文の誤りの件は、当然だが新聞に出ていた。
 問題文にスペルミス…埼玉県公立高入試・英語 「文脈から理解できる」採点に影響なし 合格発表は3日(3月1日 埼玉新聞)