いや、そこじゃないだろう。
そう思ったのが下記のニュース。
千葉テレビニュースから。
公立高校入試採点ミス再発防止へ 有識者「採点時間の十分な確保」を
千葉県では今年(2023)2月の公立高校入試で、98校933件の採点ミスが発覚した。
これを受け、改善検討会議が設けられ、再発防止策が検討された。
報道によると、会議では、「採点側のミスを最小限にするため、提言に、教員が採点に専念できる時間の確保などを盛り込む方向で一致した」ということだ。
◆千葉の話は無関係とは言えない
埼玉県民は千葉県のことは関係ない。
と思われがちだが、そうではない。
皆さんご存知「隣接県協定」というのがあって、埼玉県東部地区にお住まいの方は千葉県公立を受けることができ、逆に千葉県から埼玉県東部地区の学校を受けることができる。
この際だから、「隣接県協定」の内容を見ておこう。
千葉県教育委員会のホームページに詳細情報がある。
◆埼玉公立と千葉公立の違い
千葉県は2年前、前期・後期制をやめ、1回入試制となった。
この点は埼玉と同じだ。
学力検査の日程もほぼ同じ。
ただ、次の点で埼玉と異なっている。
●全日制普通科の場合、学区制(9学区)がある
●学力検査は2日かけて行われる
(1日目英数国、2日目理社)
●英語の試験は60分
●国語に放送による聞き取り問題がある
●2日目には学校設定検査(面接、作文など)が行われる
細かくあげればきりがないが、だいたいこんなところだ。
◆採点時間の問題なのか
採点の話に戻るが、教員が採点に専念できる時間を増やせば解決できるかということだ。
入試期間は授業はなく(臨時休業)、教員は入試業務に専念している。
令和5年度入試の場合、埼玉は2月22日が学力検査、24日が実技検査等で、合格発表は3月3日。
千葉は21・22日が学力検査等で、合格発表は3月3日。
ほぼ同じだ。
採点業務に充てられる時間が特に少ないとは思えない。
仮に採点日をもう一日増やすと、合格発表は曜日の関係で2~3日遅くなるかもしれない(土日は業務を行わないので)。
しかし、それでは受験生が可哀想だ。
採点日を増やせば、点検作業(チェック)をさらに念入りに行うことが可能なので、ミスは減らせるだろうがゼロにはできない。
もっと別の発想に立てないか。
◆マークシート、AI採点にすればいい
冒頭紹介した記事の中に、こんな一節がある。
「また、出題形式の抜本的な改革も検討中で、受験生に関わる具体的な改善点も提言に盛り込まれる可能性があるということです」
なるほど、そっちも検討しているのか。
だったらいい。
ただの改革ではなく出題形式の抜本的な改革。
ということは、限りなく全問記号選択式に切り替えて、マークシート解答方式にするわけだ。
記述問題を減らすという程度では抜本的とは言えないから、そういうことだろう。
記述問題を入れるとしても、自動採点システムを導入すれば、採点業務の負担はかなり軽減されるだろう。
◆埼玉もマークシートになるだろう
採点ミスの発覚からマークシート方式への移行。
これはすでに他都県でも起きている現象だ。
東京都、神奈川県はすでにマークシート化が進んでいる。
おそらく千葉もそちらの方向に向かうだろう。
埼玉県では大規模な採点ミスは発覚していないが、ミスが出ようが出まいが、これは時代の流れというものだ。
早晩、マークシート化及びAIによる自動採点化の方向に進むだろう。
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