大宮高校に取材に行ってきた。
 勉強ではなく部活だ。
 大宮高校には女子3000mで関東大会に出場する選手がいる。
 多くの競技は関東大会は全国につながる大会ではないが、陸上の場合、関東大会(北関東大会)がインターハイ出場権をかけた大会となる。
 普通科3年生の松野心春(こはる)さんというのだが、昨年秋の関東新人大会に埼玉県代表として出場し、1500mで優勝、3000mで3位に入っている。ということでインターハイ出場が期待できる。
 記事は埼玉新聞が発行する受験特集(7月発行)に掲載される。
 なので、そこは深入りせず、陸上競技で関東大会に出場する学校を調べてみた。

 チームで戦う競技は強豪校がある程度固定されてしまうが、個人競技である陸上の場合、多くの学校(個人)にチャンスがある。
 陸上では一部の種目を除いて上位6人が関東大会(北関東大会)に出場できる。

 1人でも関東出場権を得た選手がいる学校を調べてみたら、男子で49校、女子で36校あった。
 優勝者はかなりばらけていて、男子では3種目優勝の埼玉栄がトップで、2種目の昌平、立教新座、川口市立、進修館が続く。
 女子の方はやや集中しており、4種目の本庄東がトップ、3種目の伊奈学園、本庄東、大宮東、2種目の埼玉栄、国際学院、西武台と続き、1種目のみの優勝は昌平、春日部女子、坂戸西、早大本庄と少ない。(男子は21種目、女子は20種目)

◆出場者の人数が多いのは
 次に出場人数をみてみよう。
 まずは男子。
 出場人数の多い順に並べると次のとおりとなる。

 埼玉栄 6種目12人+リレー1
 花咲徳栄6種目8人+リレー1
 川口市立6種目7人
 ふじみ野5種目5人
 進修館 2種目5人
 伊奈学園3種目4人+リレー2
 昌平  3種目4人+リレー1
 春日部東4種目4人+リレー1
 松山  4種目4人
 早大本庄3種目4人
 
 人数はのべ人数である。
 1人で2種目に出場する選手がいるが、その場合は2人とカウントしている。
 進修館は円盤投げ、ハンマー投げなど投てき種目に伝統があり、今回もこの2種目で出場する。たしか専用の練習場があったはずだ。
 投てきでは西武台も強く、今回も砲丸投げ1種目で3人が出場する。 

 3人出場は所沢北、東京農大三。
 2人出場は立教新座、慶応志木、西武文理、越谷西、坂戸西、武南、川越、上尾、羽生第一。越谷西、坂戸西、武南の3校はリレーもあるので実際の出場人数はもっと多いだろう。

 1人出場は全部は紹介しきれないが、浦和、春日部、市立浦和、不動岡、川口北など進学校も含まれる。

 続いて女子。
 出場人数の多い順に並べると次のとおりとなる。
 
 伊奈学園7種目11人+リレー2
 昌平  8種目11人+リレー1
 埼玉栄 7種目11人+リレー1
 坂戸西 5種目7人
 国際学院3種目6人+リレー2
 本庄東 4種目5人
 西武台 2種目5人
 大宮東 3種目4人+リレー
 浦和一女4種目4人
 聖望学園4種目4人

 上位には部活強豪校として知られる学校が並ぶが、浦和一女の4人が目をひく。1人が複数種目ではなく別々の4人というのが立派。
 3人出場は、川越女子、春日部女子。複数種目出場者がいるので実質は2人だが、川越女子は1600mリレーにも出場する。
 2人出場は、秋草学園だが同校も1600mリレーに出場する。

 1人出場の中で目をひくのは花咲徳栄で、個人では1種目だがリレーでは2種目出場する。市立浦和も個人は1人だが400mリレーにも出場する。
 冒頭紹介した大宮のほか、所沢北、熊谷女子、不動岡、熊谷西、早大本庄なども1種目1人の出場となっている。

 男女どちらかが強い学校もあれば両方強い学校もある。
 トラックとフィールドどちらかが強い学校もあれば両方強い学校もある。
 また、トラックの中でも短距離と中長距離、フィールドの中でも跳躍と投てきという具合に、それぞれの学校に得意不得意もあるようだ。これはおそらく指導者や練習環境によるものと思われる。

 個人中心の陸上競技は、多くの学校にチャンスがある。