能登地方の地震。
 これだけでも相当重い気分になっているところへ羽田での飛行機事故。
 長く生きてきたが、このような年明けは記憶にない。 

 まだ十分な情報を得ていないが、現時点においては避難やその後の救助などに東日本大震災の教訓は生きているようだ。
 また飛行機事故でも海保機の搭乗員は残念な結果となったがJALの400人近い乗客は全員無事と聞き、驚くと同時に胸をなでおろした。これも日頃の訓練の賜物だろう。
 
 こうした事実を見るにつけ、改めて学校における防災教育や避難訓練の重要性を感じないわけにはいかない。
 間もなく新学期を迎えるが始業式などではすべての校長がこれら災害や事故に触れると思われる。
 災害や事故は個人の努力では避けられない部分もあるが、知識と意識、加えて訓練の実績があれば被害や損害を最小限に食い止めることができるだろう。
 自分の命も、他人の命も、とにかく「命を守ろう」。
 そんな話をするなら今だ。
 
 で、ここから個人的な話になるが、昼過ぎ、義弟(実妹のつれあい)が癌のため息を引き取った。
 すでに全身に転移し、年末の時点で時間の問題と言われていた。
 正月気分になれなかった理由がここにもあった。
 
 昨夜急に思い立って、もう一度見舞っておくことにした。
 夕方の高速道渋滞の可能性も考え、朝早めに茨城県つくば市の病院に向かった。
 意識はすでになく、ただ呼吸だけをしている状態だった。
 それでもあと数日は持ちこたえるのではないかとやや楽観していたが、病院に到着してから約1時間後に命の灯は消えた。
 享年70。
 昨年9月、弟同然に育ってきた従兄弟が50代の若さで突然死した。
 この歳になってようやく分かったが、自分より若い人間を見送るのは辛いことだ。
 皆さん、命を大切に。