埼玉県教育委員会は4月3日、「学校における働き方改革基本方針」を改訂し、発表した。
下記は報道発表資料(プレスリリース)
「学校における働き方改革基本方針」の改定ついて
資料はこちら。
学校における働き方改革基本方針(令和7年4月1日~令和10年3月31日)
学校の先生方にとっては重要な指針となるが、塾の先生方や我々民間にはさしあたり関係はなさそうだ。
が、働き方改革は何も先生方だけではなく、働く人すべてに関わることであるから、無関係と切って捨てるわけにも行くまい。
今回の改定では、働き方改革の目的を、「(働き方改革の推進によって)、子供たちへのよりよい教育を実現する」とした。
前回は「学校教育の質の維持向上を図る」ことを目的としていたが、働き方改革は子供たちのためであることをより明確にした。
また、「時間外在校等時間」や「ウェルビーイング」についての目標を掲げた。
◆「ウェルビーイング」って何だ
最近頻繁に登場するようになった「ウェルビーイング」。
今回の資料では、その意味を「身体的・精神的・社会的に良い状態にあること。短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義など将来にわたる持続的な幸福を含むもの。また、個人のみならず、個人を取り巻く場や地域、社会が持続的に良い状態であることを含む包括的な概念のこと」と説明している。
国際的な調査によると日本の子供たちの「ウェルビーイング」は低いそうだ。
そこで国は「子供たちのウェルビーイングを高めるためには、教師のウェルビーイングを確保することが必要であり、学校が教師のウェルビーイングを高める場となることが重要である」との方針を掲げた(令和5年6月閣議決定された「第4期教育振興基本計画」)。
要するに「良い状態」という意味だが、「ウェルビーイング」と言ったほうが、なんとなく新規性があり、何かしらやってる感が伝わりそうなので使っているものと思われる。
◆働き方と生徒募集
学校や先生方が、働き方改革と生徒募集活動との関係をどう考えるか。
これは私の仕事にも直結する。
県の方では前回方針でも教職員の負担軽減と業務量削減のため「生徒募集業務」を縮減することを求めていた。
この方針は今回改訂でも引き継がれている。
「高等学校の生徒募集業務に係る取組については、高等学校と中学校双方において過度な負担にならないよう配慮することが必要です」
「高等学校の教員による中学校訪問については、引き続き、全高校で時期や回数、方法を見直すことで縮減を図ります」
「また、各団体が行っている進学フェア等のイベントについて、高等学校の負担軽減が図られるよう、日数や開催時間の縮減、開催時期の調整等を主催団体に働き掛けます」
などの具体策が示されているが、これは前回方針同様である。
「各団体が行っている進学フェア等のイベント」のうち最大のものは「彩の国進学フェア(讀賣新聞さいたま支局主催)」と思われるが、継続のためには、日数の削減、時間短縮、時期の変更が迫られるだろう。
その他のイベントも同様である。
始まった頃と今とでは、世の中の情勢が変わってしまったのだから当然である。
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