久しぶりにX(旧Twitter)に関する調査である。
 高校のSNS展開は今やInstagramがメインである。両方を運用している学校もあるが、Instagramのみの学校も多い。

 各種データによる月間アクティブユーザー数を見ると、X、Instagram共に20代がトップで、次いで10代である。
 ただ、10代と言っても中学生から大学生まで含まれるわけで、中学生はあまりXを利用していないのかもしれない。
 いま10代にもっとも人気があるのはTikTokで、ユーザー数はどの年代よりも多い。

 今回は、昨年6月時点のフォロワー数との比較を試みた。
 Instagramに関しては爆発的にフォロワー数を増やしている学校もあるが、xの伸びは僅かである。
 
 では、さっそく見て行こう。
 
【私立】

●浦和学院(2020年3月~)
【公式】浦和学院高等学校 ウラガーくん
フォロワー2870→3214

●獨協埼玉(2019年3月~)
【公式】獨協埼玉中学高等学校
フォロワー1377→1630

●開智(2018年4月~)
開智高等学校(高等部)
フォロワー1368→1569

●埼玉栄(2021年7月~)
埼玉栄中学・高等学校
フォロワー1638→1535

●慶応志木(2012年7月~)
慶應義塾志木高等学校
フォロワー1261→1369

●西武文理(2019年7月~)
【西武文理中高】入試広報担当HII(ヒィ)
フォロワー716→900

●花咲徳栄(2020年9月)
花咲徳栄高校【公式】
フォロワー564→792
 【公式】花咲徳栄高等学校 食育実践科
フォロワー299→319

●城北埼玉(2022年5月~)
城北埼玉中学・高等学校
フォロワー568→749

●西武台(2019年4月~)
西武台新座中学校・西武台高等学校公式
フォロワー355

●武蔵越生(2022年4月~)
武蔵越生高等学校
フォロワー192→319

●細田学園(2023年5月~)
細田学園高等学校【公式】
フォロワー168

●開智未来(2019年8月~)
開智未来中学・高等学校
フォロワー144→159

●正智深谷(2023年4月~)
正智深谷高等学校【公式】
フォロワー12→75

※東京農大三 運用中止した模様
フォロワー659(2023年6月時点)

【公立】

●越谷北(2020年5月~)
埼玉県立越谷北高等学校
フォロワー657→713

●大宮東(2017年11月~)
埼玉県立大宮東高等学校
フォロワー604→650

●杉戸(2023年6月~)
【公式・埼玉県承認】埼玉県立杉戸高等学校
フォロワー313

●越谷西(2023年4月~)
埼玉県立越谷西高等学校【公式】
フォロワー77→199

●浦和商業(2023年5月~)
【公式】埼玉県立浦和商業高等学校
フォロワー13→114
※2023年3月30日以降更新なし

●岩槻(2023年4月~)
【公式】埼玉県立岩槻高等学校
フォロワー22→109

●羽生実業(2021年8月~)
埼玉県立羽生実業高等学校
フォロワー93→106

●所沢商業(2022年3月~)
埼玉県立所沢商業高校【公式】
フォロワー42→83

●久喜(2019年6月~)
久喜高校 中学生向け情報
フォロワー32→79

●蓮田松韻(2021年4月~)
蓮田松韻高等学校公式アカウント
フォロワー47→65

※不動岡(2020年7月~)
【公式】埼玉県立不動岡高校
フォロワー524→558
※2023年7月15日以降更新なし

◆フォロワー数だけでは測れないxの効果
 上記以外にもxを運用している学校があるかもしれないが、それはおいおい調べて行く。
 
 浦和学院の発信数は多く、コンスタントに1000以上の表示数を記録している。4月27日の記事は春季高校野球に関するもので、表示数は1万に達している。リポストも31に達しており野球関連記事への関心の高さがうかがえる。
 こちらが表示数1万超えの投稿。

 花咲徳栄 はフォロワー数に比して表示数が多く、どの記事も500~1000を記録している。
 当然ながら野球を中心とした部活関連の投稿が人気を集めるわけだが、こんな投稿もよく見られている。Instagramでも同様のコンテンツを投稿しているがそれとは別編集で少し長めだ。表示数は3000超えている。

 

 埼玉栄も投稿数は多いが、フォロワー数に比べて表示数は少なめである。
 獨協埼玉はInstagramは運用しておらずXのみだ。フォロワー数が多いこともあり、表示数は2000から3000に達するケースも多い。

 Instagramでは断トツのフォロワー数を誇る岩槻だが、xのフォロワー数は109と驚くほど少ない。ただ、どの投稿もフォロワー数以上の表示数となっている。
 最近で一番見られたのは表示数828のこの記事だ。


 こうした告知系の投稿は、拡散(リポスト)が期待されるXに適しているのではないか。

 告知系の投稿と言えば、杉戸のこの記事も非常に見られている。


 フォロワー数313で表示数3000超え。このあたりがXの持つ強みと言えそうだ。もちろんInstagramのリールでもフォロワー以外に伝えることができるが、xの方が目指すターゲットに到達しやすいかもしれない。杉戸はX、Instagram、HPによる広報戦略の成果もあり、当初150人定員を想定していたこのイベントに500人以上を集めることに成功した。

 生徒募集を念頭においたSNS活用戦略の中で、フォロワー数の伸びが鈍いxはInstagramに比べやや劣勢である。
 しかし、拡散機能は明らかにxの方が勝っているので(その裏返しの炎上の危険性があるのだが)、活用の仕方を考えて欲しい。