校長ブログの紹介。
1週間ほど前、「校長ブログ集めてみた」という記事を書いた。
私は塾や学校の先生方ほどではないが、年齢の割にはそれなりに忙しく働いているので毎日全部を読むわけにはいかない。
ただ、人に紹介しておいて自分自身が読んでいないのは申し訳ない。
定期的に訪問させていただこう。
さて、そんな中、こんな記事を発見。
不動岡高校・関根憲夫校長による校長日誌「進取の気風」No.81「中学校訪問」。
加須市内の8つの中学校を自ら訪問した話である。
以前は先生方が手分けして中学校訪問していたが、教員の働き方改革が叫ばれる今のご時世、なかなか難しい。そこで学校案内パンフの郵送にとどめている。
だが、せめて地元の学校くらいは持参しようというので、校長自らが出馬した。
こうした学校は多いのではないか。
個人的な思い出話もあって、これが結構楽しい。
関根先生が不動岡高校卒業生であることは知られているが、中学校は加須市立昭和中学校だったんだね。両校は同じ道路沿いにあって2キロちょっとしか離れていない。そりゃ、歩いてでも持って行くわ。
中学時代は生徒会長で、高校時代はバスケットで関東大会出場。年代こそ違うがバスケをバレーに置き換えると私も一緒だと親近感が深まった。
で、それはさておき、大事なのはこの後だ。
「埼玉県が出している市町村別将来人口推計ツールを使うと各市町村の人口(0~19歳)の推移がわかります。(中略)加須市においては、2030年が81.4、2040年が66.2、2050年が56.5です。4月の職員会議で本校に通学する各市の指数をまとめた表を先生方に示しました」
これ、なかなか面白いツールで、私もよく使っている。と言うか見ている。
やれ高齢化だ、少子化だと言葉で言うより、データを示せば一発で分かる。
続いて。
「現在、不動岡高校では1学年9クラス規模ですが、近い将来クラス減になるだろう。クラス減になれば教員数も減る。教員数が減れば様々な教育活動に支障が出てくる」
間違いない。
授業持ち時間は減るかもしれないが、先生が一人何役もこなさなければいけなくなる。すでにそうなっている学校もある。
そこで。
「まずは今まで以上に生徒募集に力を入れましょう、そして中学生から選ばれるために不動岡高校の魅力を前面に出せる学校にしましょうと言いました」
これ、思っていてもなかなか言えない。
公立校長の中に、定員割れでいいやと思っている人はいないはずだが口に出して言えない。
なぜかそれに反発する先生がいるのが公立高校だ。
さらに。
「不動岡高校の先生方は生徒のためによく頑張ってくれています。そのことに関しては何の不満もありません。大切なことは、管理職を含め教職員全員が一丸となること、(後略)」
全員一丸になれる学校かどうか、結局これに尽きる。
最後に。
「まずは生徒募集からです。公式インスタグラム導入もHPでは出せない生徒の生き生きとした姿や先生方の様子を見ていただき不動岡高校の良さをより知ってもらうことが狙いです。私の中学校訪問もその1つなのです」
公式Instagram開設はこうした流れの中で実現したわけだ。
不動岡高校公式Instagram
現在、フォロワー数約2500人で、岩槻・川口北に次いで公立第3位。
というわけで、なかなか示唆に富んだブログなので紹介した。
不動岡高校は地元・加須市をしっかり固めた上で、市外にも積極攻勢をかける作戦だ。
8月3日にはさいたま市で、同10日には熊谷市で校外学校説明会を開催する。
私は、「ホームで勝てない学校はアウェーではもっと勝てない」と言い続けている。
当該の校長日誌の中にも「駐輪場はかなり余裕のある状態」だとある。
遠くから何時間もかけて通学してくる生徒がいることは、その学校の一つの評価ではあるが、同時に、徒歩や自転車で通学してくる生徒が多いこともまた、その学校の評価である。
不動岡高校はその点はしっかり考えているようなので心強い。
コメントを残す