お礼は2回は言ったほうがいい。
 決まりがあるわけではないが、最低で1回、最高で3回、それ以上は要らない。

◆「ありがとう」をケチらない
 例えば上司や先輩が飲み代を払ってくれた。食事代を払ってくれた。
 当然、その場で「有難うございました」「ご馳走様でした」と言うだろう。たとえ吉野家の牛丼だったとしても、だ。

 こうした場面における振る舞いについて、サラリーマン時代、このように教えられた。
 先輩や上司や取引先が「私が払う」と言ったら、先に店の外に出ろ。会計の場面からは離れろ。
 これはつまり、どういう払い方をするかジロジロ観察するなということだ。領収書を切ってもらうのかもらわないのか。領収書をもらうなら経費で落とすのだろうし、もらなければ自腹だろう。相手にもいろいろ都合がある。
 いずれにせよ、こちらは自分の懐を痛めることなく酒が飲め、飯が食えたのだ。

 外で待ち、相手が会計を済まし店から出て来たタイミングで「ご馳走様でした」「有難うございました」。
 これが1回目。
 中には、この1回目さえ言えない連中がいる。社会人として終わっている。

 次に翌日(翌朝)。
 上司・先輩なら直接「昨日はご馳走様でした」となる。
 取引先であれば電話してお礼を述べる(当時は携帯、スマホはこの世に存在しない)。
 これが2回目。

 上司・先輩など親しい間柄ならここで終了だが、取引先であれば次回訪問した際に「先日はご馳走様でした」となって、これで3回。

 「ありがとう」はケチらないほうがいい。

◆説明会終わったらHPで御礼
 もう耳タコだろうが、説明会が終わったら、御礼記事をHPにアップしたほうがいい。いや、するべきだ。
 SNSでもいいが、すぐに流れて行ってしまうのでHPが好ましい。もしくは併用。

 会場に来てくれた受験生・保護者に「本日はご参加有難うございました」と当然言うだろう。
 この1回で済ませてもいいが、この方たちと今後も良い関係を続けて行きたいのなら2回目があったほうがいい。

 広報とはステークホルダーとの良い関係を築くための活動なのである。
 さんざん募集をかけて、来てもらって、こちらの言いたいことさえ言ったら、あとは知らんぷりではまずいだろう。

◆2回目の「ありがとう」を伝えた学校
 7月13日(土)から15日(月)の三連休、いくつかの学校で説明会等が行われた。
 この中にはHPで2回目のありがとうを伝えた学校もある。

【生徒募集】第1回学校説明会(7月13日)ありがとうございました(久喜高校)

土曜公開授業 〜朝は涼しく、でも暑い一日でした〜(蕨高校)

第1回学校見学説明会(秩父農工科学高校)

学校見学会「KYOEI SHOW オープンキャンパス(夏)」にご参加いただいた皆様へ(春日部共栄高校)

第1回学校説明会が開催されました。(東京成徳大学深谷高校)

 個人調べだが、この三連休中、公私合わせて16校が何らかの募集関連イベントを開催している。そのうちの5校に2回目のありがとうが見られた。
 欲を言えば、タイトルに一工夫欲しいところだ。
 久喜高校はずばり「ありがとうございました」で分かりやすい。春日部共栄高校も「ご参加いただいた皆様へ」とあるのでお礼らしさは出ている。
 ほかの3校は、実際に中身を読むとお礼が書かれているのだが、タイトルだけだと単なる事実の報告や記録のようだ。でも2回目のありがとうを言っているから、その点では好感度アップ。

◆今のうちの原稿を書いておく
 今週末は「彩の国進学フェア」が開催される。
 2回目のありがとうを述べる予定のある学校は、あらかじめ下書きをしておくといいだろう。
 一日中、立ちっぱなし(座りっぱなし)で、しゃべり続け、大声を出し続け、疲労困憊の中で記事を書くのは大変だろう。
 下書きをしておいて、あとはブース来場者数などを入れるなり、写真や動画を貼り付けるなりしてアップするだけ。そのあたりまで準備をしておくと当日が楽になる。