さあ受験本番である。
 と言っても県内公立関係者にとって入試本番はまだ少し先の話である。
 だが一部受験生にとってはすでに本番が始まっているのである。

 私立高校入試の場合、ごく大ざっぱに言って、入試本番は群馬、栃木、茨城の北関東から始まり、次いで埼玉、千葉、神奈川の首都圏、最後に東京といった順番となる。
 公立高校入試の場合、逆に東京からスタートし、神奈川、埼玉、千葉の首都圏、最後に群馬、栃木、茨城の北関東という順番になる。

 私立高校入試は今週末の栃木県を皮切りに、来週に茨城県、群馬県、再来週に千葉県が始まって、4週目の1月22日から埼玉県、神奈川県、東京都が始まる。
 県東部地区の中学生は栃木県、茨城県、千葉県の私立高校を受けることも多いだろう。
 県北部地区の中学生なら群馬県の私立を受けることもあるだろう。
 また全県的に見て東京都の私立を受ける受ける中学生も少なくないだろう。

 今月(1月中)に学校説明会や個別相談会を予定している公立高校もあるが、その際、頭に入れておかなければならないのが、こうした関東地方全体の入試日程である。
 「さあ、入試本番まであと40数日」というのは、埼玉県公立入試に限った話である。
 もちろん、第一志望が埼玉県公立であればそのとおりなのだが、ほとんどの受験生が併願私立を受けているわけである。
 そして、併願私立の入試は、すでに始まっており、中には合格を手にしている生徒もいる。
 
 受験生は何も埼玉の公立だけを受けているわけではない。
 割合からすれば公立を第一希望にしている受験生が多いのは確かだが、それ以前に行われる私立入試もかれら受験生にとっては本番である。

 すでに本番に入っている受験生と、本番はこれからと考えている公立高校の先生。
 このちょっとした認識のずれ、と言うか意識の違い。
 このすき間を埋めておかないと、説明や相談の際に「不適切にもほどがある」発言をしてしまう可能性があるので、ご注意いただきたい。