そろそろ忘年会シーズンなのだが、私の予定にはまったく入っていない。
 今年もまた忘年会無しで年越しすることになるだろう。
 
 マスコミ報道を見ると、昔ほど盛んではないようだ。
 それとは別に肌感覚というものもあるわけだが、なにせどこからも誰からも声がかからない身なので、増えているのか減っているのかさっぱり分からない。

 そういう付き合いが好きじゃないというだけではなく、意味がないだろうという考えでこれまで来た。
 だが、年のせいなのかどうか分からないが、心境の変化が見られる。

 友達。
 めんどくせーな。
 仲間。
 別にいなきゃいないでいいじゃないか。
 これが今までの考え方。

 まあプライベートはそのままだと思う。
 だが、お仕事(ビジネス)という点で言うと、仲間は作っておいたほうがいい。
 そう思うようになった。

 そこで、最近では自分より若い世代に「とりあえず仲間を作りなさい」とアドバイスしている。
 以前の考え方は、何かアイディアを思いついたら、それに合った人物を探して仲間に引き入れればいいじゃないかというもの。
 つまり、先にアイディアありき、プロジェクトありきの考え方。
 これはこれで何とかなるものだが、自分の発想などたかが知れているので、どう考えても限界がある。
 目的がない限り人に会わないので、他人から触発されるとか、何かを気づかされるということがない。
 これが我がビジネス人生における大きな反省点だ。

 先に仲間を作っておく。
 そして、仲間と共に考え、刺激し合うことで新たなビジネスアイディアを生み出す。
 何かをやろうとして仲間を作るのではなく、仲間を作ってから何かをやろうとする。
 これもありなんじゃないか。

 最近の子たちは、グループ学習したり協調学習したりと、みんなで考える訓練をしているが、昭和世代はだめだな。
 いや、時代や教育のせいにしてはいけない。
 できる人はちゃんとしてきたのだ。

 話は少しそれるが、私にはリーダーシップというものがない。
 リーダーの座に就いたことがないからだ。
 なぜリーダーになれないかというとフォロワーがいないからだ。仲間がいないからだ。
 たった一人ではリーダーとは言われないし、リーダーシップも必要ない。
 リーダーというのはフォロワーが存在してはじめて成立する地位なのである。リーダーシップとはその地位に就くことで磨かれる能力なのである。

 気がつくのが遅かった。
 
 私はもう手遅れなので、まだ先の長い人たちに言っておこう。
 まず仲間を作ろう。
 仲間の知恵を借りよう。
 そして仲間に支えられることによってリーダーシップを磨こう。

 では、どうやったら仲間を作れるか。
 一言で言えば「受容」である。
 私のような人間は、すぐに他人を自分の価値観で批判したり評価をしたりするが、それは最悪だ。
 職業や立場や経歴などに関係なく、とりあえず拒否せず、いったん受け止める。
 評価は後でもできる。
 どうしても合わなかったら訣別すればいい。
 しかし、それを最初にやってはいけない。
 
 忘年会やクリスマスパーティー、新年会なども、仲間づくりの一つのきっかけにはなるかもしれない。