子供は、「子供」なのか、「子ども」なのか、「こども」なのか。どれも日本語として誤りではないようだから、時と場合で使い分ければいいだろう。
ただ「コドモ」はないな。携帯電話と紛らわしい。
個人的には「子供」を多用していると思う。
文部科学省は「子供」表記を用いている。
子供の学び応援サイト、
子供たちの学びの保障、
といった具合だ。
「子供」ではなく「子ども」を用いるべきという意見もある。
「子供」の「供」は、「お供」や「お供え物」を連想させ、差別につながるという。
へ理屈もここまで来れば立派な芸だ。
文部科学省は「子供」だが、内閣府は「こども」だ。
国民の祝日は内閣府の所掌だが、「国民の祝日に関する法律」では「子供の日」ではなく「こどもの日」を用いている。
政府が「こども庁」設置を検討しているというが、内閣府が主導しているから「子供」ではなく「こども」なのだろうと想像している。
萩生田文部科学大臣は、設置に慎重姿勢を見せていたと思う。
文部科学省としては、新設するのなら文化庁やスポーツ庁のように省の外局としたいところだろう。
内閣府としては、幼稚園(現在、文部科学省所管)、保育園(現在、厚生労働省所管)などを「こども庁」に集約し、さらに、現在は文部科学省が所管する義務教育も一元化したいところだろう。
なんだ、役所の縄張り争いじゃないか。
そう。そういう面もある。
もちろん狙いは行政の一元化である。
幼稚園と保育園の所管が異なるため、未就学児の教育にさまざまな支障が生じていることを考えれば、一元化は進めるべきだ。
が、理念としては賛成であっても、いざ具体案となると途端に勢力争いが始まる。
官公庁の組織改編では常にこれが繰り返されてきた。
虐待や貧困など子供をめぐる新たな問題が発生し、深刻化しているのであるから、有効な施策を迅速にとるためにも子供に関することは1か所でまとめようというのは、たぶん正しい。
しかし、実際に「こども庁」が出来たとして、文部科学省、厚生労働省といった各省庁からの寄り合い所帯になるだろうから、人事を含めて権益争いが起こる。
残念だが、これが将来予想図だ。
この予想はできるだけはずれて欲しい。
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