来週、中学生保護者対象の講演会があるので、その準備をしている。小中学校であるでしょう、「家庭教育学級」というやつ。あれです。
PTAの方が企画して、体験活動したり、サロンみたいのをやったり。で、今回は講演会をやろうということになったみたい。
あちらさんもご予算があると思うが、こちらも仕事なので講演料はきっちり頂戴するが、その分しっかり準備して臨まないと失礼に当たるので、1週間かけていろいろ考えるわけである。
先方の要望には、高校の入試の仕組みや勉強の仕方、学校の選び方などがある。まあ、このあたりは、プロ向け(塾の先生向け)をうんと易しくして語ればいいかな。20倍希釈ぐらいで。
悩ましいのは、親の役割。
そんなの分かんねえよ。
先生や学校の役割だったら分かるよ。経験してきたし。でも親は1回しかやってない(子供2人だから2回か)。
教育学や心理学を勉強してきたわけでもないし。
ああ、困った。
若いころ、つまり高校の先生をやっていた頃だが、当時は自分より年上の保護者をつかまえて、家庭の役割とか親の役割について偉そうに語っていたわけだ。「親業」では向こうが先輩なのに。
ハイハイってうなずいていたけど、腹の中じゃ、「若造が何を偉そうに」と思っていたんだろうね。でも、大人だから態度には出さなかった。
そこに気づかない自分はバカだった。いい話してやったぜぐらいに思っていた自分が恥ずかしいよ。
今は子育てもはるか昔に終わったし、いろいろ人生経験も積んできた。聞き手は私よりずっと若い。そういう点では条件はいい。
しかし、今度は「若造が」と言われない分、「年寄りが」と言われる心配が出てきた。
あなたには終わった話かもしれないけど、私たちはこれからなのよ。お気楽なこと言わないでちょうだい。
これから1週間、親とは、親の役割とは、と考え続ける毎日だ。
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