ちょっと気になったので進学希望者の男女比率を調べてみたのだが、興味ない方は今日のブログはスルーしていただこう。

 データは令和元年12月15日現在の希望状況調査を用いた。
 なお、このデータの発信元は教育政策課というところである。ついでに言えば、募集定員は県立学校人事課が発信元であり、それ以外の入試関係データのほとんどは高校教育指導課から発信される。
 前にも書いたが、進路希望調査では男女別が分かるが、この後の出願状況からは男女の区別がなくなる。埼玉県では男女別定員を設けていなので、あえて男女別データを取る必要がないということだ。

では、さっそく調査結果だ(全日制)。
 学科ごとの男女比を見てみよう。
 普通科  男49.02% 女50.98%
 専門学科 男56.63% 女43.37%
 総合学科 男40.18% 女59.82%
 全体   男50.05% 女49.95%
 調査対象である卒業予定者(中学3年生)が概ね50対50であるとすれば、全体をならせば50対50になるだろう。普通科の男女比はほぼ50対50だが、専門学科は男子比率が高く総合学科は女子比率が高い。

 次に普通科(コースは除く)、学校ごとの男女比だ。
 ◆男子比率が高い学校(普通科)
 春日部東 男72.81%
 ふじみ野 男71.43%
 飯能南  男69.23%
 大宮北  男62.05%
 越谷西  男61.75%
 川口北  男61.63%
 大宮東  男61.29%
 浦和東  男60.86%
 野球、サッカーなど男子系のスポーツが盛んな学校が並ぶ中、進学校と目される大宮北、川口北の名前が目を引く。大宮北は理数科も男子比率71.73%であるから、学校全体ではさらに男子比率が高まる。
 ちなみに川口北、サッカー部はあるが野球部はない。それなのに男子比率が高い。この現象が顕著になったのは昨年からで(現1年生)、今の2・3年生は男女比にそれほど大きな差はない。やはり市内女子中学生の目は、豪華校舎と可愛い制服の川口市立に向いているのかもしれない。川口北の女子制服は全然オシャレじゃないからね。今どき珍しいほどの地味さ。まあ、その素朴さがいいところでもあるのだが。

 ◆女子比率の高い学校(普通科)
 市立川越  女70.00%
 大宮武蔵野 女69.14%
 入間向陽  女66.98%
 松伏    女64.89%
 川越西   女63.74%
 新座    女63.49%
 宮代    女62.56%
 川越南   女62.46%
 ここに登場する学校は、いわゆる進学校ではなく卒業後は専門学校か就職かというタイプの学校。学校選択問題採用校の川越南の名前が見られる。共学進学校のほとんどは、男女半々かやや男子比率が高いというパターンだから、この学校の女子比率の高さはちょっと目立つ。

 専門学科をもう少し詳しく見てみよう。
 農業   男48.31% 女51.69%
 工業   男87.78% 女12.22%
 商業   男40.41% 女59.59%
 家政   男18.01% 女81.99%
 外国語  男27.10% 女72.90%
 理数   男74.47% 女25.53%
 該当する学科が1校~3校程度である看護(常盤)、福祉(誠和福祉)、人文(春日部東)などは割愛した。
 工業・理数は男子比率が高く、農業・商業・家政・外国語は女子比率が高い。

◆専門学科で女子比率が高い学校・学科
新座総合技術・服飾デザイン 女96.00%
川越工業・デザイン     女93.06%
児玉白楊・環境デザイン   女88.00%
鳩ヶ谷・園芸デザイン    女87.18%
大宮商業・商業       女85.17%
熊谷農業・生活技術     女82.05%
新座総合技術・デザイン   女80.95%
 男子比率が高い学科はたくさんあるので今回は省略し、女子比率の高い学科(80%以上。芸術系・看護など除く)のみ調べたが、見事にデザインという文字が並ぶ。

 最初に述べたように埼玉県では男女別定員を設定していない。結果として男女比率に大きな差があるとクラス編成や時間割編成に苦労するのは事実だが、だからと言って選考段階で(入試段階)で男女比率を調整するようなことはない。きっちり点数順だ。


今日から埼玉県内私立高校の入試始まる(写真は武南高校にて撮影)