普通科再編のニュースが出ていたので、本日はその話題を少し。
コロナ関連の話題が多い中、突然にという印象もあるかもしれないが、文科省としては既定路線だ。
昨年(2019年)1月に出された政府・教育再生会議の提言(中間まとめ)の中でも、普通科における画一的な教育を見直す必要性について述べていたし、「国際コース」、「地域創生コース」といった具体的な名称なども上がっていた。
新聞報道等によれば、新たに示された方針は、普通科を再編し、文系・理系などの枠組みを超えた「学際融合学科(仮称)」と地域社会の課題解決を目指す「地域探究学科(同)」の2学科の新設を認めるというもの。早ければ2022年度にも新しいタイプの普通科がスタートする。
下がイメージ図。
なるほど。
普通科を3つにタイプ分けするということらしい。
バリバリの公立普通科進学校は、「普通科・普通科」のままでいいわけだ。
で、公立中堅校や公立下位校は、そのままでもいいが「学際融合学科」、「地域探究学科」なりに転換する。
まあ分かりやすいと言えば分かりやすい。
ここから私の想像だが、普通科再編と言いながら一方で専門学科や総合学科の再編も睨んでいるのではないか。
中堅以下の普通科を魅力あるものにする、あるいは特のあるものにするのは重要なテーマだが、少子化が進行する中、学校数自体の削減も図らなければならない。
その際、真っ先に考えつくのは、生徒募集に苦しむ工業、商業、農業といった古くからある専門学科の統廃合だ。
工業系の専門学科は施設設備の維持・更新にお金がかかる。商業系についても、今の時代、どれだけ社会的ニーズがあるかは疑問だ。よって、これらの統廃合を進めたい。
一つの方法は、工業系同士、商業系同士を統合することだ。
異なる系統の専門高校同士の統合もありうる。
しかし、どのようなセットを作ろうがニーズが減っているのだから、一時しのぎにしかならない。
そこに、特色ある普通科というものが誕生する。
そうすると、普通科校と専門学科校との統合という新しい形が生まれる(すでに始まっているが)。
つまり、普通科に新しい学科を作るということは、廃止する専門学科の受け皿を作るということでもある。
普通科の再編と言いながら、その裏には専門高校や専門学科の再編があるのではないか。
というのが私の見方だが、その道の専門家というわけではないので、それほど自信を持って言っているわけではない。
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