昨日(5月5日)、「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」というスポーツイベントが行われた。
 フェスティバルは、海外を含むトップ選手による「札幌チャレンジハーフマラソン2021」と、「札幌チャレンジ10K」から成っているが、10キロレースは当初一般ランナーも参加可能(抽選で2500人)となっていたが、4月段階で一般参加は中止となり、エリートランナーだけのレースとなった。
 この大会は、東京五輪のテストイベントを兼ねた大会として注目を集めていた。

 テレビでも生中継されていたが(日本テレビ系列)、私はそのことを知らず、後でYouTubeで見た。
 代表選手にとって、いい練習機会になったと思う。
 マラソン男子代表の服部勇馬選手は勝負は度外視していたようで、1時間02分59秒(24位)でゴール。
 トップ選手ともなると1キロ3分ペースで走っても、全然平気なんだ。
 と、いまや1キロ6分ランナーに落ちぶれてしまった私は、やっぱりすごいなと感心したわけである。

 YouTube動画で見る限り、沿道に人が溢れているという状況ではなかったようだ。
 代表選考レースのような重要な大会ではなかったし、GWでよそに出かけた人も多かったためだろう。
 地元の北海道新聞は、「沿道の人まばら 発着地点で混雑も 五輪マラソンテスト大会」と伝えている。
 もっとも、北海道新聞社はこのイベントの主催者の一人であるから、沿道に観客が殺到したとは書けないだろう。

 それにしても、一方で大規模イベントに批判的な記事を書きながら、自らはそうしたイベントの主催者になってしまうというのはどうなんだろう。
 テレビもそうだ。
 生中継までしておきながら、ということは、ちゃっかり商売しておきながら、別の情報バラエティ番組では、「なぜ、こんな時に」といった形で批判を繰り広げる。

 まあよく言えば、いろいろな立場、いろいろな意見の人たちに配慮しているということだが、一体どっちなんだと聞いてみたくなる。
 しかし、これは聞くだけ野暮というものだ。
 答えは商売第一。
 より多くの人に読まれ、より多くの人に見られれば、広告主からの売り上げが増える。
 そういうビジネスモデルなのだ。

 新聞・テレビがなくてもネットがあればと言う人がいるが、そこに流れているニュースは新聞・テレビの記者たちが取材してきたものだ。
 かれらの働きがなければ、われわれは世の中の動きを知ることができない。
 新聞・テレビがどういう原理で動いているかを理解しつつ、注意深く読んだり見たりするしかあるまい。