お知らせを一つ。令和4年度埼玉県公立高校入試の「各高校の選抜基準」は7月中旬に発表されるようだ。昨日までは県教委HPで「7月掲載予定」となっていたが、今日確認したら「7月中旬掲載予定」と書き換えられていた。
もうしばらく待とう。
まあ、これが分からないと受験勉強に入れないわけでもないし、年度ごとそれほど大きな変更があるわけでもないから、落ち着いて待てばいい。
数日前、埼玉県公立入試の募集人員が発表され、そのことは本ブログでも書いた。
今日は、少しばかり深掘りしてみよう。
と、言っても、ほんのちょっとだ。深さ20センチほど機械を使わず掘ってみる。
まず、トータルの募集人員だ。
差し引き680人増。
中学校卒業予定者数の増加が1614人と見込まれるのに少ないではないか。
(中学校卒業予定者6万1183人 → 6万2797人)
が、全員が高校進学を希望するわけではない。
就職希望者もいる。通信制や定時制や特別支援希望者もいる。
県外希望者もいる。
それらを考慮し、さらに公私間の収容人数を調整すれば、公立としては大体このくらいでOKという計算だろう。
計算すれば出るはずだが、今はやらない。
今回18校(17校)が40人ずつ増やしたわけだが、来年(今の中2)、再来年(今の小6)、さらにその翌年(今の小5)の在籍人数を調べてみると、今年と同じ6万2千人台を維持する見込みなので、定員増が続きそうだ。
増加分は各校が順繰りに請け負うようだから、360人定員の学校が400人といったケースも出てくるかもしれない。
今回、定員増があった学校を地域別に見てみよう。
外国語科募集停止により、その分を普通科に振り替えた不動岡は除く。
【東=4校】春日部女子(普)・越ケ谷・庄和・草加南(普)
【西=6校】朝霞・朝霞西・川越西・志木・所沢西・富士見
【南=6校】上尾鷹の台・伊奈学園・浦和北・大宮東(普)・桶川・川口
【北=1校】熊谷西
地域の人口を考えれば、こんな形になるだろう。
次に学校規模別。
伊奈学園は別格とする。
【320→360=8校】朝霞・朝霞西・浦和北・大宮東・川口・川越西・越ケ谷・所沢西
【280→320=4校】桶川・春日部女子・熊谷西・草加南
【240→280=1校】志木
【200→240=2校】上尾鷹の台・富士見
【160→200=1校】庄和
※大宮東は体育科、春日部東と草加南は外国語科、熊谷西は理数科を含む人数
比較的規模が大きい学校の定員を増やしていることが分かる。
320人募集に耐えられている学校なら増やしても大丈夫ということか。
ということで、次に、もし昨年と同じ志願者数(実受検者数)だったら、定員増の結果どうなるかを調べてみた。
【定員割れなし】
◎越ケ谷 360人募集へ 昨年実受検者431人
320人募集だった昨年、431人を集めているから倍率は多少緩和するとしても定員割れはあり得ない。
◎朝霞 360人募集へ 昨年実受検者381人
昨年並みの志願者を集めれば定員割れの心配はなし。
◎朝霞西 360人募集へ、昨年実受検者390人
ここも同様。今春東大合格者が出たのでそこをアピールしている。
以上3校は定員増があっても倍率は維持できそう。
【定員スレスレ】
〇春日部女子(普) 280人募集へ 昨年実受検者284人
外国語科からの流れがあるとしても微妙だ。
〇川口 360人募集へ 昨年実受検者362人
昨年並みの志願者だと定員を割るかどうかギリギリのところだ。
〇志木 280人募集へ 昨年実受検者290人
ここも10人ほどしか余裕がない。
【定員割れの恐れ】
△上尾鷹の台 240人募集へ 昨年実受検者225人
△浦和北 360人募集へ 昨年実受検者335人
△大宮東(普) 280人募集へ 昨年実受検者247人
△川越西 360人募集へ 昨年実受検者321人
△熊谷西(普) 280人募集へ 昨年実受検者267人
△草加南(普) 280人募集へ 昨年実受検者241人
△所沢西 360人募集へ 昨年実受検者342人
以上は、昨年は定員割れしなかったが、募集増の結果、このままだと定員割れに陥る可能性がある学校
【定員割れさらに拡大の恐れ】
×桶川 320人募集へ 昨年実受検者250人
×庄和 200人募集へ 昨年実受検者152人
×富士見 240人募集へ 昨年実受検者198人
以上は、昨年の募集人員でもすでに定員を割っており、さらにそれが拡大する可能性がある学校。
桶川は昨年280人定員で250人しか集まらず28人の欠員補充をしている。320人定員はかなり高いハードルだ。
募集人員の増加(定員増)は、受験生側から見れば、倍率が緩和する可能性があるのでプラス要因となり得るが、学校側から見ると、定員維持が難しくなるマイナス要因となる。
各校の対応を注視したい。
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