本日は県内2つの私立学校を訪問した。午前中に埼玉栄高校、午後に山村学園高校。
 埼玉栄は受験生・保護者向け学校説明会の視察。いや、待てよ。視察は何か偉そうだ。見学に訂正しよう。
 山村学園は「よみうり進学メディア」のための取材。

 両校とも駅から近いので助かる。
 埼玉栄はJR埼京線(川越線)「西大宮駅」から、山村学園は東武東上線「川越市駅」から、共に5分程度だが、若い高校生たちなら、もっと短縮できそうだ。
 
 さて。
 今日はまず、午前中に行った埼玉栄の様子から報告しておこう。
 説明会は10時からと12時からの2回制。
 並行して個別相談も行われていた。

 ほとんどが親子連れの中、単独、かつ白髪頭のジジイというのはどうもまずい。
 経験上、公立高校だったら、まずシャットアウトだ。
 どなたですか? どういうご用件ですが? ご連絡はいただいていますか?
 と、厳しく追及される。
 まあ、これはこれで正しい対応なのだが・・・

 その点、私立はガードはやや緩い。
 「説明会ですか? 個別相談ですか?」とは尋ねられたが、私が「そのどっちでもなく、取材に来ました」と答えると、丁寧に応対してくれた。

 この学校は、高校だけでも1学年16~17クラスある県下有数の大規模校だ。
 県立だと伊奈学園総合を別格とすれば、一般的サイズは1学年6クラスから9クラスであるから、ほぼ2倍だ。
 むろん全体として大きいだけで、1クラス人数は基本40人以下である。
 このあたり誤解している人もいるので、大規模校はきちんと説明しておいたほうがいい。
 今どき、45人とか50人のクラス編成なんかあるわけないだろというのが学校側の常識なのだが、保護者が高校生だった時代は、クラス数も1クラス人数も多かったはずだから、念のため説明しておこう。
 
 以前、授業見学したとき、選択授業で生徒2人という実に贅沢な講座を見かけた。
 生徒や先生にとってはいいが、経営的にはどうなのかと余計な心配をしてしまった。
 むしろ、こういう場合、公立の方が希望者僅少につき講座不成立としてしまう可能性が高い。

 大規模校には大規模校の良さが、小規模校には小規模校の良さがある。
 どちらがいいかは受験生・保護者が選択すればいい。
 今日のプレゼン(説明)を聞いていると、大規模校ならではの魅力がいま一つアピールできていないのではないかと感じた。

 たとえば説明会の第2会場となっていた食堂だが、近年は生徒数の減少に伴って閉店(閉鎖)する学校が増えている。
 運営は外部業者に委託するのだが、経営的にペイすることが出来す、引き受け手がない。
 メニュー豊富な食堂や、校内コンビニが成立しているのは、大規模校ならではある。

 部活動は67部ある。
 これだけの部活が、ちゃんと成立しているのが驚きだ。
 1部活1施設が原則で、それぞれが専用の練習場(施設)を持つ。
 加えて専門指導者付き。
 保健体育科があり、専門家の先生が大勢いるというアドバンテージもあるが、これなども大規模校ならではと言えるだろう。

 私立のプレゼン(説明)担当者は、公立の先生と比べ、はるかに場数を踏んでいる。
 自前の説明会の回数も多いし、さまざまな合同説明会にも参加している。
 大中小取り混ぜて塾主催の説明会にも参加する。もちろん公立中学校の説明会にも出かけて行く。
 改良に改良を重ねた完成度の高いものなので、そういう点では安心して聞いていられる。

 が、それでもまだ、自分の学校の良さを完全には伝えきれていない。
 第三者目線で見たその学校の良さをお知らせするのも、私のような立場にある者の役割だと思っている。