ふだんYahoo!ニュースを見ている方はご存知かもしれないが、昨日(11月30日)、「今年の“新語”大賞は「チルい」 コロナ禍にまつわるワードもトップ10入り」というニュースが載っていた。
上手い!
私はつい釣られて読んでしまった。
これは、辞書や参考書でお馴染みの三省堂がやっている『辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2021」』というものだが、何が上手いって、大賞に「チルい」を持ってきたことだ。
そんなもん知るか。
と、言いつつ、気になるだろう。
それで、ついつい記事を読んでしまう。
これがもし、「人流」とか「おうち〇〇」とか「黙食」とかコロナがらみの言葉だったら、さんざん目にしてきたことだし、まあそうかなと思ってしまう。
だが、多くの人が初見であろう「チルい」を大賞に持ってきたところが手法として上手いのである。
ヤフコメ(Yahoo!のコメント)も、「聞いたことない」、「前から普通に使っている」となかなか賑やかである。
これは要するに一種の炎上商法である。
「なんでチルいが大賞なんだよ」という批判が噴出するのは織り込み済みだ。
と言うより、そこを狙っている。
で、それに対し、「いや、前から知ってるぞ。周りでみんな使ってるぞ」と反論があることも想定内。
ニュース発信元としては、頼んでもいないのにいちいちコメントし、広告宣伝のお手伝いをしてくれる人々がいるのは有難いことだ。
◆読み物としての国語辞典
話の流れで国語辞典の話をちょっと書いてみる。
最近は、ネット検索で用を足すことが多くなったが、昔は辞書が頼りだった。
若い頃、新版が出るたびに買い替えていた時期があって、その当時一番使ったのは岩波の国語辞典と、三省堂の新明解国語辞典だった。
昔から三省堂は新語に強いことと、独特の解釈を施すことで知られていたと思う。その意味では、三省堂が新語大賞なるものを発表するのはよく分かる。
国語辞典は本来調べるためのものであるが、「あ」から「ん」まで読んでみたことがある。
大変時間のかかる行為であり、その割には収穫は少ないので、あまり推奨できない。
やはり辞書は必要に応じで引くものである。
実用性があり、読み物としても面白かったのは「似た言葉 使い分け辞典」(創拓社)というものだが、今はもう売っていないだろう。
一種の類語辞典だ。
日々文章を書いていると、どうしても言い方が固定しがちだ。
また、一つの文章の中で、繰り返し同じ言葉を使うのも好ましくない。
そういった時に役立つのだが、この手の辞書だ。
こちらは一人一冊とは行かないまでも一家に一冊、一教室に一冊レベルで持つことをお勧めする。
三省堂、小学館など辞書作りに定評のある出版社のものであれば、とりあえず間違いないだろう。
余談。
アマゾンがセール中(ブラックフライデー)なので、「Echo show 5」を買ってみた。
定価8980円のところ56%オフで3990円。
ずいぶん前に買ったエコードット(「アレクサ」って呼ぶと何かしてくれるやつ)がくたびれてきたし、事務所用卓上時計を一個買ったと思えばいい。
音質はそこそこだが音楽も聴けるし、画面は小さいが動画も視られる。
タッチ操作もできるが、アレクサあれしろ、こうしろと命令すると即座に反応し実行するとろが健気だ。
時々知らねえとか、何言ってるか分かんないと反抗するが、まだ買ったばかりだ。若さ故と寛容に構えるのが大人の態度というものだ。
ついでにいろんなことをしてくれる卓上時計と考えれば、これはお勧めできる。
セールは明日まで。
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