今日の話題は主に塾の先生方向けだ。
 7月28日、前年度(令和4年度)埼玉県公立入試の結果・解説が発表された。
 埼玉県立総合教育センターのHPに掲載されている。
 令和4年度入学者選抜学力検査結果・解説

 前年度入試の入試問題関連の情報としては、「問題」「採点の手引き(正答と配点)」「平均点」等がすでに発表されている。
 今回発表は、結果分析の詳細であり、塾の先生方としては是非押さえておきたいところである。

◆全体分析
 今回発表は全体分析と教科ごとの結果・解説の二本立てとなっている。
 平均点については、先に発表された「入学者選抜実施状況確定版」(4月28日発表)において明らかになっている。
 
 今回の全体分析には、標準偏差や教科別得点分布グラフなども示されている。
 たとえば各教科標準偏差は次のとおり。
 数学(学校選択)13.58
 英語(学校選択)14.34
 国語      19.19
 数学      20.07
 理科      21.20
 社会      22.55
 英語      22.60
 前前年度(令和3年度)から大きな変化があったのは国語である。

 教科別得点分布グラフを見ると、数学(学力検査)は過去2年間と明らかにグラフの形が異なっている。
 86点以上の高得点がほぼいないことが分かる。
 国語・社会もグラフが左に大きく移動している。
 

 このあたりも踏まえて今後の指導に当たっていただければと思う。

◆教科ごと結果・分析
 各教科、小問ごとの通過率(正答率)等が示されている。
 令和4年度は数学の平均点が学力検査問題、学校選択問題共に大きく下がった。
 その原因となったのはどの問題だったのか。
 受験生にとって、どの問題が難問だったのか。
 無答率や一部正答率などと合わせて見れば、そのあたりがより明確になって来るだろう。

 ちなみに、数学(学校選択)では通過率0.3%かつ無答率80.5%という問題があった。
 一番最後の大問4(3)の五面体の体積を求める問題だ。
 また、数学(学力検査)でも大問4(2)の図形の性質を利用し線分の長さを求める問題は通過率0.3%、無答率32.7%だった。

 有益な資料だが、中学生にはかなり難しい。
 これを今後の受験勉強にどう活かすかということだが、塾や中学生の指導がないと無理だろう。

 以上。今日の記事は、とりあえず「出ましたよ」というお知らせのみである。