少し間が開いてしまったが、埼玉県教育委員会が8月18日に発表した「令和4年度 高等学校入学状況調査」を元に、県内私立各校の入学者総数及び募集人員に対する充足率をまとめてみた。
充足率が100%を下回っている学校は赤字で示した。
また、充足率が130%を超えている学校は青字で示した。
なお、入学者には附属中学校からの入学者(いわゆる内進生)も含まれる。
◆定員割れは西部地区に集中
普通科では23校(半数)が定員を満たしていない。
充足率が80%以下であるのは次の学校である。
秋草学園(49.1%)
秀明 (50.6%)
大妻嵐山(66.1%)
埼玉平成(66.3%)
武蔵越生(75.0%)
狭山ヶ丘(75.8%)
東京成徳大深谷(76.6%)
城北埼玉(77.9%)
細田学園(78.0%)
東京成徳大深谷を除けば、いずれも西部地区に位置する学校である。
◆定員超過は主に南部地区
充足率が120%を超えているのは次の学校である。
栄北 (170.0%)
浦和麗明 (157.8%)
山村国際 (138.8%)
山村学園 (138.0%)
武南 (133.4%)
栄東 (130.5%)
埼玉栄 (128.8%)
春日部共栄(128.4%)
大宮開成 (124.0%)
浦和学院 (122.1%)
10校あるが、内訳は南部地区7校、西部地区2校、東部地区1校である。
◆複数年で人数調整図る私立
私立の場合、単年度ではなく複数年で総定員の調整を図っていることが多いようである。
したがって、今年度が定員割れ状態あるいはギリギリの状態であったとしても、過去2年間の入学者が予想以上に多かったため、その調整を図ったと見られるケースもある。
そこで念のため、「3年間の総入学者÷3年間の総募集人員」を調べてみた。
3年間合計で90%未満の学校は次のとおりである(普通科のみ)。
秀明 (39.0%)
秋草学園(65.5%)
開智未来(70.9%)
本庄第一(72.7%)
大妻嵐山(73.0%)
国際学院(74.2%)
城西川越(75.1%)
埼玉平成(79.3%)
秀明英光(79.3%)
東京成徳大深谷(82.4%)
狭山ヶ丘(84.8%)
武蔵越生(85.4%)
西武文理(85.6%)
地域で見ると、西部8校、北部2校、南部2校、東部1校である。
次に、3年間合計で110%を超えている学校は次のとおりである(普通科のみ)。
浦和麗明(139.9%)
栄北 (133.5%)
栄東 (123.4%)
花咲徳栄(120.7%)
埼玉栄 (117.6%)
開智 (116.8%)
立教新座(116.7%)
大宮開成(116.0%)
山村国際(114.6%)
春日部共栄(113.9%)
武南 (113.3%)
川越東 (112.8%)
東京農大三(112.8%)
星野 (111.5%)
地域で見ると、南部7校、西部5校、東部2校で、北部はない。
各学校は、教室など施設設備面や教員スタッフの数、学力レベルの維持等を総合的に考えながら、募集政策を進めているので、目先の充足率だけで単純には論じられない。
ただ、多過ぎても少な過ぎても通常のさまざまな教育活動に支障を来すことが予想されるので、そこは上手く調整を図ってもらいたいと思う。
まあ、「オマエに言われたくない」だと思うが。
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