埼玉県教育委員会は12日、第2回進路希望状況調査の結果を発表した。
 昨年末(2022年12月15日現在)の調査結果である。
 学校・学科ごと倍率など詳細データはこちらで見ることができる。↓
 第2回進路希望状況調査結果(令和5年1月12日発表)

 第1表 調査の概況(PDF)
 第2表 統計表(エクセルデータ)
 これに加え、第1表、第2表の一括ダウンロード(PDF)
 という構成になっている。

 統計表(エクセルデータ)のうち、皆さんの関心が高いと思われる学校、学科ごとの志願者及び倍率については、「第1表」に全日制普通科、「第1表続」に全日制専門学科と総合学科のデータが出ている。
 私立の希望状況については「第4~6表」に出ている。

 本日は主に公立普通科校の倍率を見て行くが、まず全体倍率と学科別倍率を見ておこう。
 カッコ内左側は前年同期、右側は前前年同期の倍率である。
 ●全日制全体 1.12倍(1.12倍 1.12倍)
 ●普通科   1.20倍(1.19倍 1.19倍)
 ●専門学科  0.90倍(0.93倍 0.91倍)
 ●総合学科  0.92倍(0.92倍 0.96倍)     
 全日制全体の倍率は過去2年間と同じである。
 普通科は前年同期より0.1ポイント上がった。
 専門学科は前年同期より0.3ポイント下がった。農業、工業、商業、外国語などが下がり、理数科は上がった。
 総合学科は前年同期と同じだった。

 次に普通科の倍率上位校を見てみよう。
 普通科は全部で107の学校(学科とコース合わせて)がある。
 カッコ内左側は前年同期、右側は前前年同期の倍率である。
 
◆普通科倍率上位校(1位~10位)
01 市立浦和   2.85(2.80 2.29)
02 川口市立(普)2.69(2.53 2.42)
03 市立川越   2.01(2.50 2.90)
04 越谷南    1.82(1.79 1.69)
05 上尾     1.75(1.36 1.68)
05 越ヶ谷    1.75(1.61 1.72)
07 大宮     1.72(1.71 1.76)
08 川越南    1.71(1.76 1.99)
09 浦和西    1.70(1.91 1.78)
10 浦和南    1.67(1.80 1.32)
 上位3校は前年同期と同じだ。
 前年同期と同様2倍超えは3校だった。ただ、市立浦和・川口市立(普)は前年同期より上がっているが、市立川越は大きく下がっている。
 上位10校の顔ぶれは前年同期とほぼ同じだが、前年同期20位だった上尾の急上昇が目立つ。

 越ヶ谷は40人減の影響もあり、前前年同期並みの倍率に戻った。
 浦和西は、同校としてはやや低めの倍率となっている。

◆普通科倍率上位校(11位~20位)
11 鳩ヶ谷    1.59(1.72 1.59)
12 川口市立(スポ科)1.58(1.34 1.44)
13 所沢     1.56(1.44 1.23)
14 浦和     1.53(1.37 1.30)
15 和光国際   1.51(1.61 1.29)
16 所沢北    1.50(1.64 1.59)
17 南稜     1.49(1.73 1.71)
17 蕨      1.49(1.53 1.63)
19 浦和北    1.45(1.10 1.08)
20 浦和東    1.40(1.26 1.13)
20 川越     1.40(1.46 1.40)

 特に目立つのは浦和北の急上昇だ。募集人員が40人減(360→320)で元に戻ったこともあるが、仮に前年並みの360人で計算しても1.28倍程度になるので、人気そのものが高まっているようだ。
 鳩ヶ谷は例年この段階での倍率は高い。
 川口市立(スポーツ科学)は前年同期より大きく倍率を上げ、順位も24位から12位に上がった。
 浦和は過去2年間と比べ、かなり高く、順位も20位から14位と上がった。
 前年8位だった南稜は、倍率、順位とも大きく下がった。
 浦和東の急上昇も目立つ。
 蕨は高倍率ではあるが、年々下がってきている点が気にかかる。 

◆普通科倍率上位校(22位~29位)
22 大宮北    1.35(1.43 1.70)
23 伊奈学園   1.34(1.20 1.24)
24 岩槻     1.32(0.78 1.30)
24 熊谷西    1.32(1.32 1.55)
26 川越女子   1.31(1.34 1.35)
27 不動岡    1.30(1.20 1.36)
28 浦和一女   1.28(1.38 1.41)
29 大宮光陵(普)1.26(1.16 1.76) 
29 越谷北    1.26(1.58 1.46)
29 草加東    1.26(1.25 1.22)

 岩槻が前年同期0.78からV字回復したのが目を引く。
 熊谷西、川越女子、草加東などはほぼ前年同期並み。
 浦和一女、大宮北、越谷北は順位こそさほど下がっていないが、年々倍率を下げているのが気になる。
 
◆その他の学校選択問題採用校の倍率
 学校選択問題採用校22校のうち18校は、今回調査で上位30校に含まれている。
 残り4校の順位、倍率は次のとおりだ。
44 川口北   1.18(1.04 0.89)
55 春日部   1.08(1.05 0.99)
64 熊谷女子  1.03(1.07 0.99)
69 熊谷    1.01(1.00 0.93)

 上記4校は普通科全県倍率(1.20倍)を下回っている。
 川口北はやや持ち直している感がある。
 春日部は微増である。今回調査対象になっていない県外生(隣接県協定に基づく)の出願がある程度見込まれるが、それにしても低い。
 熊谷、熊谷女子は依然として低迷している。

 県教委の発表が本日午前11時。
 この記事の発信が午後1時半。
 速報にこだわったので、詳細な分析には至っていない。
 専門学科、総合学科や私立も含め、引き続き情報発信する予定だ。