過去のデータに基づいて、令和5年度公立入試の最終倍率を予想するという試みである。
 昨年も行ったが、ピタリ予想通りもあれば、かなり大きくはずしているものもある。
 参考程度に見てもらおう。

 使用したデータは、過去4年分の第2回希望調査における倍率と、確定倍率(志願先変更後の倍率)の倍率である。
 A 第2回希望調査における倍率
 B 確定倍率(志願先変更後の倍率)
 AとBとを比較すれば、大きく上がる(下がる)学校と、あまり変化がない学校など、それぞれの特徴が見えてくる。
 予想倍率は、過去4年間の平均変化率から算出した。

 では、地域ごとに見て行こう。

【東部地区】
 数字は左側が第2回希望調査の倍率、右側が確定倍率である。。
●春日部
31年度 1.16→1.36
02年度 1.16→1.34
03年度 0.99→1.28
04年度 1.05→1.26
05年度 1.08→1.30(予想)
 隣接県協定に基づく県外受験生の出願が見込まれるので、その分上昇するだろう。
 1.26倍~1.37倍の範囲と予想される。

●越ヶ谷
31年度 2.02→1.56
02年度 1.78→1.34
03年度 1.72→1.36
04年度 1.61→1.37
05年度 1.75→1.38(予想) 
 ここ3年間、1.3倍台が続いているので今年も同程度となるだろう。
 1.5倍前後にとどまる可能性も完全には否定できないが、高くても1.45倍まで。1.2倍台まで下がる可能性はきわめて低い。
 
●越谷北
31年度 1.22→1.06
02年度 1.10→1.12
03年度 1.46→1.36
04年度 1.58→1.45
05年度 1.26→1.17(予想)
 実際の出願に向けて下がるケースが多いが、今年は1.26倍からのスタートなので、それほど大きくは下がらないだろう。
 わずかだが上がる可能性も捨てきれない。
 
●不動岡
31年度 1.44→1.33
02年度 1.33→1.22
03年度 1.36→1.32
04年度 1.20→1.23
05年度 1.30→1.24(予想)
 令和4年度は外国語科を募集停止し、普通科を320人定員から360人定員に増やした影響もあっただろう。
 過去のパターンから見て、1.30倍から上がる可能性はきわめて低く、前年の1.23倍に近いところで落ち着くだろう。

【西部地区】
●川越
31年度 1.45→1.40
02年度 1.45→1.45
03年度 1.40→1.36
04年度 1.46→1.45
05年度 1.40→1.38(予想) 
 第2回調査から実際の出願にかけての変動が少ない学校である。
 上がる可能性は低く、現状維持か、下がっても1.35倍までだろう。

●川越女子
31年度 1.54→1.49
02年度 1.40→1.39
03年度 1.35→1.29
04年度 1.34→1.35
05年度 1.31→1.28(予想)
 男子の川越同様、第2回調査から実際の出願にかけての変動は少ない学校である。
 今年は1.31倍と低いスタートなので、大きくは下がらないだろう。逆に1.35倍近くまで上がる可能性もある。

●川越南
31年度 1.69→1.44
02年度 1.68→1.30
03年度 1.99→1.67
04年度 1.76→1.41
05年度 1.71→1.39(予想)
 過去、実際の出願に向けて上がったケースはない。
 今年は1.71倍からのスタートなので、1.4倍を割るかもしれない。

●所沢
31年度 1.61→1.49
02年度 1.42→1.22
03年度 1.23→1.23
04年度 1.44→1.32
05年度 1.56→1.45(予想)
 過去、実際の出願に向けて上がったケースはないので、今年も1.4倍台までは下がって来るだろう。

●所沢北
31年度 1.81→1.55
02年度 1.28→1.11
03年度 1.59→1.43
04年度 1.64→1.43
05年度 1.56→1.45(予想)
 過去、実際の出願に向けて上がったケースはないので、これ以上の上昇はないだろう。今年は1.56倍という高めのスタートなので1.4倍台にとどまると予想されるが、1.3倍台まで下がる可能性も捨てきれない。

●和光国際
31年度 1.42→1.24
02年度 1.65→1.37
03年度 1.29→1.14
04年度 1.61→1.43
05年度 1.51→1.31(予想)
 過去、実際の出願に向けて上がったケースはない。
 今年は1.51倍と昨年より低いスタートなので、1.3倍台まで下がるだろう。ただ、昨年並みの1.4倍台を維持する可能性もある。

【南部地区】
●浦和
31年度 1.51→1.44
02年度 1.54→1.49
03年度 1.30→1.34
04年度 1.37→1.30
05年度 1.53→1.49(予想)
 第2回調査から実際の出願にかけての変動は少ない学校である。
 一昨年(令和3年度)は1.30倍という低いスタートなので本番に向けて上昇したが、1.53倍からのスタートであれば下がるパターンだろう。
 1.40倍台となる可能性が高い。 

●浦和一女
31年度 1.21→1.35
02年度 1.40→1.38
03年度 1.41→1.38
04年度 1.38→1.47
05年度 1.28→1.33(予想)
 1.28倍という低いスタートなので、下がることはないだろう。
 1.3倍台の後半まで上がるかどうか。

●浦和西
31年度 2.11→1.68
02年度 1.96→1.55
03年度 1.78→1.38
04年度 1.91→1.56
05年度 1.70→1.30(予想)
 本番に向けて、下がり幅の大きい学校。
 1.70倍という低いスタートだが、1.4倍台は維持するかもしれない。

●大宮
31年度 1.66→1.39
02年度 1.56→1.31
03年度 1.76→1.51
04年度 1.71→1.47
05年度 1.72→1.47(予想)
 本番に向けて、下がり幅は比較的大きい学校。
 昨年とほぼ同じ1.72倍からのスタートなので、1.4倍台の後半に落ち着くとみられる。 
 
●川口北
31年度 1.08→1.29
02年度 1.37→1.39
03年度 0.89→1.05
04年度 1.04→1.27
05年度 1.18→1.34(予想) 
 本番に向けて、上がるパターンが続いている。
 1.2倍台には上がるとみられるが1.3倍を超えるかどうかは微妙だ。

●蕨
31年度 1.72→1.47
02年度 1.79→1.51
03年度 1.63→1.36
04年度 1.53→1.48
05年度 1.49→1.28(予想)
 1.49倍からのスタートはここ数年でもっとも低い。
 徐々に倍率が低下しているので、今年は1.3倍を割る可能性も高い。

●市立浦和
31年度 2.50→1.91
02年度 2.13→1.58
03年度 2.29→1.90
04年度 2.80→2.13
05年度 2.85→2.30(予想)
 本番に向けて下がり幅が大きい学校だが、スタートの倍率が高いので本番も高倍率となる。
 昨年よりさらに高い2.85倍からのスタートなので、2倍超えのまま本番を迎える可能性が高い。

●大宮北
31年度 1.18→1.00
02年度 1.78→1.34
03年度 1.70→1.33
04年度 1.43→1.11
05年度 1.35→1.02(予想)
 本番に向けて下がり幅は大きい。
 今年は1.35倍という低いスタートなので、1.2倍を割る可能性もある。
 
●川口市立
31年度 2.37→1.56
02年度 1.86→1.21
03年度 2.42→1.73
04年度 2.53→1.83
05年度 2.69→1.98(予想)
 本番に向けて下がり幅は大きいが、スタートが高いので本番でも高倍率となる。
 2.69倍からのスタートは過去最高なので、場合によっては2倍超えのまま本番を迎えるかもしれない。
 
【北部地区】
●熊谷
31年度 1.21→1.25
02年度 1.05→1.08
03年度 0.93→1.03
04年度 1.00→1.10
05年度 1.01→1.08(予想)
 本番に向けて上がるパターンが続いている。
 昨年とほぼ同じ1.01倍からのスタートなので、1.1倍を超えるかどうかというところだろう。

●熊谷女子
31年度 1.08→1.16
02年度 1.22→1.18
03年度 0.99→1.13
04年度 1.07→1.08
05年度 1.03→1.08(予想)
 本番に向けて上がるパターン。
 定員割れはないと考えられるが、上がっても1.1倍を超えるかどうかというあたり。
 
●熊谷西
31年度 1.13→1.01
02年度 1.46→1.26
03年度 1.55→1.12
04年度 1.32→1.13
05年度 1.32→1.09(予想)
 本番に向けて下がるパターン。
 1.1倍台を維持できるかどうかというところ。