高校野球、春の選抜大会の出場校が決まった。
 埼玉勢は秋の関東大会で早々に散ってしまったので候補校にすら名前が挙がらなかった。
 地元校の出場がないと、いまいち力が入らない。

 今年は95回の記念大会ということで、いつもより4校多い36校が選ばれた。
 出場が決まったのは、野球ファンにはお馴染みの顔ぶれだ。
 もしかしたら、野球ファンじゃなくても聞いたことがあるかもしれない。

 当然ながら出場校は私立強豪校がほとんどであるが、公立も何校かある。
 「21世紀枠」の3校はすべて公立だ。

●石橋(栃木県立) 初出場
 大正時代創立の旧制中学校の流れをくむ伝統校。
 同県公立普通科では宇都宮・宇都宮女子などに次ぐトップレベルの学校で、国公立合格者は3ケタ。
●氷見(富山県立) 30年ぶり2回目
 普通科に加え、4つの専門学科を擁する複合型高校。
 寒ブリで有名な富山湾・氷見漁港の町だけに「海洋科学科」がある。
●城東(徳島県立) 初出場
 同県公立普通科ではトップレベルで、東大、京大合格者も出る進学校。

 それ以外の公立出場校。
【東北代表】 
●能代松陽(秋田県立) 初出場
 選抜は初出場となっているが、去年の夏の甲子園には出ている。
 1回戦で聖望学園と当たって負けた。
 能代商業と能代北が合併した学校で、能代商業時代にも甲子園経験がある。

【近畿代表】
社(兵庫県立) 19年ぶり2回目
 普通科に加え、体育科と生活科学科がある学校。

【中国・四国代表】
●光(山口県立) 初出場
 春は初出場だが、夏の大会には出場経験がある。

●高松商業(香川県立)
 4年ぶり28回目。

【九州代表】
●大分商業(大分県立)
 3年ぶり7回目。

 実力で代表の座を勝ち取ったのは5校。
 あとは全部私立なので出場回数だけ紹介。

【北海道】
●クラーク記念国際(北海道)2年連続2回目  
【東北】
●仙台育英(宮城)2年ぶり15回目
●東北(宮城)12年ぶり20回目
【関東・東京】
●山梨学院(山梨)2年連続6回目
●専大松戸(千葉)2年ぶり2回目
●健大高崎(群馬)2年ぶり6回目
●慶應義塾(神奈川)5年ぶり10回目
●作新学院(栃木)6年ぶり11回目
●東海大菅生(東京)2年ぶり5回目
●二松学舎大付(東京)2年連続7回目
【東海】
●東邦(愛知)4年ぶり31回目
●常葉大菊川(静岡)10年ぶり5回目
●大垣日大(岐阜)2年連続5回目
【北信越】
●北陸(福井)34年ぶり2回目
●敦賀気比(福井)3年連続10回目
【近畿】
●大阪桐蔭(大阪)4年連続14回目
●報徳学園(兵庫)6年ぶり22回目
●智弁和歌山(和歌山)3年ぶり15回目
●龍谷大平安(京都)4年ぶり42回目
●履正社(大阪)3年ぶり10回目
●彦根総合(滋賀)初出場
【中国・四国】
●広陵(広島)2年連続26回目
●英明(香川)5年ぶり3回目
●鳥取城北(鳥取)2年ぶり4回目
●高知(高知)2年連続20回目
【九州】
●沖縄尚学(沖縄)9年ぶり7回目
●長崎日大(長崎)2年連続4回目
●海星(長崎)7年ぶり6回目

 昔と違うのは通信制高校が含まれていることだ。
 クラーク記念国際。2年連続2回目。
 そういう時代なのだ。
 この学校を運営するのは学校法人創志学園である。
 出発は神戸市の学習塾だという。
 現在、傘下には環太平洋大学や創志学園(岡山)などもある。
 創志学園(岡山)も春夏ともに甲子園出場経験がある。

 ここまで来ると、私立を除いた「公立甲子園」があっていいんじゃないかと思う。
 公立ナンバーワン決定戦。
 これはこれで盛り上がるだろう。