chatGPTに自分のことを聞いてみた。
 最初は、単に「梅野弘之について」とだけ尋ねたところ、哲学者だと答えてきた。
 誰がだよ。

 次に、現在の肩書である「教育ジャーナリスト」を付け加えて再度質問してみた。
 すると一橋大学卒業だと言ってきた。
 その情報、どこから引っ張ってきた。
 一橋出たら、こんなことやってねえ。
 さらに出てもいないNHKの番組を紹介してきた。
 テレビ埼玉なら出たことあるけどな。

 そこで今度は「埼玉県在住の」と加えてみた。
 すると今度は早稲田大学卒業に変った。
 1967年生まれとなっている。
 ということは、まだ50代半ばか。
 出来るものなら戻ってみたい。

 仕方ない。
 元公立高校教諭を加えてみよう。
 「元公立高校教諭で埼玉県在住の教育ジャーナリスト梅野弘之」である。
 すると、こんな答え。 

 「梅野弘之氏は、元埼玉県公立高校の教諭であり、その後、教育ジャーナリストや研究者として活躍しています。教育現場での経験を持ち、現場の実情に詳しいことが特徴です。梅野氏は、高校の社会科教員として、日本史や現代社会などを教えていました。教壇での経験から、教育現場の問題点や課題を熟知しており、教育改革についての提言や意見を発信しています。また、梅野氏は、高校の生徒指導にも携わっており、生徒たちとの対話や相談に力を注いでいました。その経験から、生徒たちが抱える問題や悩みにも詳しいとされています。教育ジャーナリストとして活動するようになってからも、梅野氏は教育現場についての見識を深め、教育の問題点を解決するための提言を続けています。また、テレビやラジオなどのメディア出演も多く、教育に関する意見や知見を広く伝えています」

 だいぶましになったが、「社会科教員として、日本史や現代社会を教えていました」とあるが、メインは政治経済と世界史だ。
 「テレビやラジオなどのメディア出演も多く」とあるが、そんな覚えはない。

 さて、これは何の実験か。
 多くの方が指摘されているように、ChatGPTは質問の仕方により、答えが変ってくるのである。
 質問力が試されると言ってもいい。

 そして、さらに重要なこと。
 それは、より正確な答えを求めようとして、個人情報をどんどん晒してしまうことだ。
 
 感想文やレポートの代筆をしてくれという程度なら、まだ可愛いもんだ。
 だが、会議録を作成してくれなどと頼もうものなら、組織の内部情報はだだもれだ。
 別の人が、何月何日のA社の会議ではどんな意見が出ましたかなどと質問したら、B氏がこんな意見を述べましたが、C部長はこのように言って却下しました。
 なんてことが公表されかねない。

 もう一回言うが、感想文を書かせる生徒がいるとかどうとか、そんなことはどうでもいい。
 そもそも昭和時代から意味なく続く課題そのものが時代遅れなのだ。
 さっさとやめればいい。
 それよりも個人情報の流出だ。

 すでに使い始めている生徒もいるだろう。
 予習が面倒だから英訳してくれ程度なら、自分がバカになるだけなのでまだいい(良くはないか)
 それよりも、知らず知らずに個人情報を晒してしまうことに対し、警告を発しておくべきだろう。
 文部科学省もガイドラインの作成を考えているようだが、待っていられない。