毎度おなじみホームページに関する話題である。
 令和5年度に入り、各校がHP上でどれだけ情報発信したかをざっと調べてみた。
 新着情報にどれだけの記事があるかを主にチェックした。
 埼玉県東部地区の学校、中でも公立が中心となる。

◆新年度すでに33本更新 岩槻高校
 令和5年度入試で岩槻高校はV字回復を果たした。
 前年は普通科、国際文化科ともに定員割れだったが、今年は普通科1.19倍、国際文化科1.13倍と大幅に上昇した。
 隔年現象という面もあるが、昨シーズンから一気に加速した広報活動によるところも大きいだろう。

 33本中13本は部活発信の記事だ。
 部活の顧問や生徒が情報発信に熱心なのはどこも同じだが、この学校の場合はそれ以外の一般記事が多い。
 なぜそんなに記事が多いかというと、日常の授業風景などを小まめに発信しているからだ。
 
 この日のタイトルは「1分間で見る今日の岩高【動画あり】(4月11日)
 現状は動画と言っても静止画をスライドショー形式で編集したものだが、それでも写真をベタベタ貼りつけるよりずっといい。
 60秒という長さもちょうどいい。
 倍速視聴が流行っている時代だから、これから動画配信をしようという学校は、尺(しゃく)を「分」で考えるのではなく「秒」で考えたほうがいい。
 「5分」と考えればそれほど長いと感じないが「300秒」だとちょっと長いかなと感じる。

 岩槻高校の今後の課題は、本物の動画も発信することだ。
 iPhoneで言えば「写真」で撮影するか「ビデオ」で撮影するかだけの違いだ。
 写真と異なり、不要な部分をカットする編集作業が必要だが、慣れればそれほど時間はかからない。

 それと、現在発信している情報はInstagramなどSNSの方が向いていると思われるので、そのあたりも検討材料だろう。

◆部活情報を別枠に 久喜北陽高校
 久喜北陽も発信頻度の高い学校だ。
 ここも新年度に入って20本ほどの記事配信をしている。

 部活発信の記事に圧倒されて、学習(授業)や行事に関する記事が埋没してしまっている学校が多いが、この学校は「部活動新着情報」と一般記事である「北陽日記新着情報」を切り分けている。
 
 このような形にしている学校は他にもあるが、発信頻度の高さと見やすさから取り上げた。
 できれば「北陽日記新着情報」を「部活情報」より上に持って行ってほしい。

◆着実更新 春日部高校
 春日部もHPその他での情報発信には熱心だ。
 新着情報には部活発信も多いが、行事や学習、SSH関係など幅広く情報発信されている。
 動画も適宜発信している。
 お時間のある方は、旧制中学校の流れをくむ男子校の校歌というものを聞いてほしい。
 私は古い人間だし、古い学校の出なので、このテンポが心地よい。
 

 埼玉新聞社が運営する「埼玉新聞社 高校受験ナビ」という受験生向けサイトがある。
 その中に「学校からのお知らせ」という学校が自由に投稿できる(もちろん無料で)コーナーがあるのだが、春日部高校は積極的に投稿してくる。

◆覚醒したか 杉戸高校
 杉戸も新年度に入って23本と頑張っている。
 定員割れこそしていないが低空飛行の学校だ。
 何とか学校をアピールしようという意気込みは伝わって来る。
 岩槻高校同様、日常風景を積極的に載せる方針のようだ。
 記事タイトルにも工夫がみられる。
 【4/14(金)の杉戸高校】ねえ、そこの1年生!

 新企画の入試情報提供会(5月20日)も募集開始1週間で定員オーバーしたようだし、まずは好調な滑り出しだ。
 ページを開くとパッと目に飛び込んでくるド派手な色使い。
 これだけは改善の余地あり。

◆ページ構成が残念 春日部女子高校
 春日部女子も発信量は多い。
 だが、せっかく幅広い情報発信をしているのに、ページ構成上、どうしても部活情報だけが目立ってしまうのだ。
 PCで見た場合、新着情報が常に右サイドに出てくるのでまだいい。
 しかし、スマホで見た場合、新着情報は一番下の方にある。
 延々と固定された部活情報を見せられて、ようやく新着情報に辿り着く。

 私はこの学校の授業を過去に何度も見ている。
 優れた取り組みをたくさん行っているのは知っている。
 でも、HPから受ける印象はスポーツ学校なんだな。

 学校側がそれで良しとしているのなら部外者がどうこう言う問題ではないが、普通の進学校だったらトップメニューに「進路指導」とか「進学実績」というメニューがあるのに、ここはない。
 ようやく探し出した進路実績を見たら、モザイクがかかっている(ように見える)
 春日部女子 進路実績のページ
 
 これって、わざと見せないようにしている?
 まさか。

◆遂にニュースキャスターも登場 花咲徳栄高校
 私立も一校だけ紹介しておこう。
 日々のニュースを動画配信しているという点では花咲徳栄が断トツだろう。
 連日のように動画配信している。
 「VIDEO TOPICS」一覧
 InstagramやTwitterとも連動させている。

 昨年後半からは遂にニュースキャスターも登場した。
 
 そのうち女子アナが登場するかもしれない。

 他にも越谷北蓮田松韻など発信量の多い学校があるが、本日はここまで。