以前の記事で書いたとおり、全国を見渡せば今週が公立高校入試のピークである。
そんな中、埼玉県でも3月4日、追検査が実施された。
令和6年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における追検査受検状況について
追検査は、インフルエンザ罹患をはじめ急病等やむを得ない事情で学力検査を受検できなかった志願者が対象である。
実施校は80校(全日制76校、定時制4校)。
受検願提出者は141人いたが、取り消しや欠席などで実際に受検したのは134人(全日制124人、定時制10人)だった。
入学許可候補者(合格者)の発表は6日で、志願先高校から受検者に直接、結果の連絡を行う。
追検査問題がすでに公開されている。
塾の先生方は、2月21日の本検査を見て、出題形式や出題内容のちょっとした変化に気づかれたと思う。
それらが新たな流れとして定着するのかどうか。
追検査は、当然のことながら本検査と同じ思想、同じ方針の下で作られているはずだから、これを見れば、うすうす感じた変化が、確かな変化となるのではないか。
今後いつでも閲覧可能な資料ではあるが、とりあえずダウンロードし保存しておくことをお勧めしたい。
◆18日以降に欠員補充
3月1日の本検査合格発表の時点で、68校2244人の欠員が生じている。
追検査(4日実施、6日発表)の結果を踏まえ、6日中には実施校と募集人数が発表される予定だ。
出願は8日以降で、学力検査等は18日以降に実施される。
本検査、追検査と異なり内容や日程は学校ごとに異なる。
昨年度入試(令和5年度入試)でも68校2466人の欠員が生じた。
(全日制に限ると51校1485人)
時期・日程を考えると、すでに私立はじめ他の進路を決めてしまった生徒が多く、志願者(受検者)は少ない。
5年度は268人が受検し、266人が合格した。
4年度は209人が受検し、209人が合格した。
受ける人数は少ないが、受ければほぼ合格する試験と言えるだろう。
学ぶ機会を保障するのが公立の使命であるから、当然そのような結果になる。
◆欠員補充の名称は変更できないか
欠員補充という名称については違和感がある。
「欠員を補充する」のは事実そのとおりであり、何も間違ってはいない。
が、何となく「不足分を穴埋めする」と言っているように聞こえる。
かれらは穴埋め要員か。
かれらは、さまざま事情があり、また考え方があってラストチャンスに賭ける。
決して穴埋め要員などではない。
定員を割ったのは誰の責任か。
先生方の責任、といってはお気の毒だ。
生徒募集には、個々人の努力ではどうにもならない要素があるからだ。
ただ、はっきり言えるのは、受検生には何の責任もないということだ。
すでに合格している生徒と、今回欠員補充に応じてくれた生徒は、ある意味救世主とも言えるのだ。
そんなかれらに補充はねえだろう。
せめて、二次募集とか追加募集くらいにならんのか。
結局のところ、意味内容としても実態としても同じことなのだが、少しはましではないか。
というのは、あくまでも個人の感覚、感想である。
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