本日も公開時間が遅くなった。
あれこれやるべきことが山積しているのだが、30年来の知人がどうしても会わせたい人がいるというので仕方ない、会って来るかということでこの時間となった。
東京・板橋に日進産業株式会社という会社がある。
知人が言うには、セラミック技術を応用した断熱塗料で有名な会社だそうである。
この塗料を学校の体育館や教室などに用いれば、断熱効果や遮音効果などが得られる上、冷暖房費など経費節減にもつながるのではないか。
ついては今日の学校事情について話を伺い、あわせて対学校の広報戦略及び営業戦略についてご助言をいただきたい。
というようなお話なのだが、買いかぶりってものだ。
私は商売は上手くない。もし商売上手なら今ごろ自社ビルが建っている。
人選間違ってる。
社長は技術者で、暇さえあれば実験を繰り返し、次々に新製品を開発する人。
その分、売る方はいまひとつで、「わが社の弱点は営業」と語っていた。
2000年代初頭、JAXA(宇宙航空研究開発機構)がロケットの先端部分に塗布する断熱技術を開発。その技術を断熱塗料(GAINA)として民間転用したのがこの会社だ。
2016年には「特殊中空セラミックを使用した断熱塗料の開発と応用」で岩谷直治記念賞を受賞した。
岩谷直治氏はカセットコンロでお馴染みの岩谷産業の創業者。同賞は「エネルギーおよび環境に関する技術開発」で業績があった企業に贈られる。過去の受賞者には、神戸製鋼・松下電器・三菱重工・新日鉄住金などそうそうたる企業が並ぶ。
また、2018年には省エネ大賞(製品・ビジネスモデル部門)「審査委員会特別賞」を受賞している。
民間で商売をやっていると、教員時代とは比べものにならないくらい大勢の怪しげな人物、怪しげな会社・団体・組織に出くわすわけだが、この会社、この社長は、その点での心配がないことは分かった。
SDGsにも強い関心を持っているようなので、学校へのアプローチはまずはそのあたりからか。
学校内におけるCO2削減について中高生と共同研究するのも面白いかもしれないと社長は述べていた。
これを機にもう少しお付き合いしてみるか。
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