通信制高校の勢いが止まらない。
 先に行われた高校野球、夏の甲子園大会でも通信制・未来富山高校が話題になった。
 (以前に、クラーク国際も北海道代表で出場しているので通信制初ではない)

 今日もこんなニュースが出ていた。
 通信制高校に府内2私学が参入、26年春開校へ…不登校やスポーツ・芸能活動「自由度高い教育に門戸開く」(讀賣新聞オンライン関西発 9月20日)

 2025年度の文部科学省学校基本調査(速報値)によると、通信制高校在籍者は30万5221人である。
 高校在籍者の総数は317万8849人であるから、約9.6%に当たる。
 つまり、「ざっと10人に1人が通信制高校生」

 通信制高校入学者はここ10年連続で増加している。
 
 埼玉県では、令和7年度の通信制高校入学者は4827人(7.8%)であった。
 定時制高校が1037人(1.7%)であることを考えれば、いかに多いかが分かるだろう。
 ちなみに、進路希望調査の段階ではどのくらいが希望していたかというと、令和6年10月1日調査では3285人(5.3%)、12月15日調査では4170人(6.7%)であったから、入学時に向かって徐々に増えて行ったことが分かる。

◆今年、第1回調査ではどのくらい増えるか
 通信制希望者は、今から10年前、平成27年10月1日調査の段階では、まだ610人(0.9%)しかいなかった。
 統計上は無視していいか、ほとんど気にしなくていい人数であり割合だった。
 (あくまでも統計数字上の話であって、希望している生徒を無視したり気にしなくていいと言っているのではない)
 
 それが、平成30年10月1日調査では、1114人(1.7%)まで増えた。
 その後も増え続け、令和5年10月1日調査では、2908人(4.6%)と3000人台に迫り、昨年(令和6年10月1日調査)では遂に3285人(5.3)と、人数では3000人を超え、割合では5%を超えたのである。

 このペースで行くと、今年、令和7年10月1日調査では、人数では3500人を超え、割合では6%に迫る可能性が高い。
 そして、これは希望調査であるから、来年4月に実際に入学する生徒は5000人は軽くオーバーし、割合も10%に迫ってくると予想される。

 通信制の多くは私立である。
 授業料無償化の影響もあり、公立は私立(全日制)に生徒を奪われるのではないかと心配されている。
 間違いなくそうなるはずだが、私立(通信制)もまた強力なライバルとして立ちふさがるのである。