埼玉県教育委員会は、学力検査問題における解答用紙の変更について発信した。
従来はA3判片面印刷だったが、令和8年度入試、つまり今度の入試からA4判表裏両面印刷になる。
デジタル採点導入にともなう変更である。
答案用紙のサイズ変更なんぞ、言われなければ誰も気づかないような変更だが、どんな些細なことであっても、言っておかなければならない。
そうしないと、
「解答用紙のサイズ変更は知らされていなかった」
「中学校は何も言ってくれなかった」
「急に変更されて受験生が戸惑った」
「事前に知らされていれば対策ができた」
と、よくもまあそれだけ難癖をつけられるなと感心してしまうようなクレーム名人が世の中にはいるのである。
だから、どんな些細な変更であっても、一応は言っておく必要があるのだ。県教委はさすがお役所であり、その点十分心得ているが、私立の先生はご注意いただきたい。
◆機械が読める字で書け
中学校や塾の先生方は、日頃から字を丁寧に書くよう指導されているはずだ。
にもかかわらず、解読困難な字を書く生徒はいくらでもいる。
実際に採点していて、「ア」と「イ」の判読に苦しむことがあると言ったら、普通の人は「そんなバカな」と思われるかもしれないが、何百人に一人はそういう生徒が出現するのである。
行く行くはマークシート方式に移行し、入試で文字を書くということがほとんどなくなるが、当面は文字で解答する場面も多いわけだから、相手が人間であれ機械であれ、読める字で書くことは重要である。
デジタル採点では、解答用紙をスキャンして画像として処理する。したがって、解答欄をはみ出さないように書くことが重要だ。人間だったら、多少はみ出しても好意的に読み取ってくれるが機械はそのような配慮はしない。
採点のプロセスにおいて、人間(先生方)が目で見て確認という場面はあるはずだが、それにしても、まずは機械がちゃんと読み取ってくれる文字を書くということが重要になってくるのである。

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