次の2本の記事、よく読まれている。
特に「春日部女子・・・」の記事は初速がでていて、間もなく1万PV超え。
「春日部女子は当然の1軍だが、春日部東は対象外」
「浦和西は1軍、大宮・不動岡・市立浦和は2軍、それ何の話」
◆ホームページを構成する3つの情報
学校ホームページは、大きく3つの情報で構成されている。
(1)固定情報と半固定情報
(2)期間限定情報
(3)最新情報
これは私独自の見解である。
学校の建学の精神や校訓、あるいは校歌などは基本いったん掲載したら変更することはないので固定情報。年間行事予定などは年度当初に更新したら、そのまま1年間変更しないので半固定情報。
直近の学校説明会情報などは、「お知らせ」として一定期間載せたら、次の情報と差し替えるので期間限定情報。
そして、ほぼ連日更新して行く最新情報。
この2日間、このブログで取り上げているのは、そのうちの最新情報についてである。
これが適宜更新されており(週2~3回)、内容的に、特定部活動の宣伝に偏らず、授業・行事・学校生活等幅広く伝えられている学校を「1軍」、そうではない学校を「2軍」と分けてきた。
広報活動全体の優劣ではない。ホームページ(WEBサイト)全体の良し悪しでもない。ターゲットとしているのは、日々更新される最新情報の中に、我々のような第三者が、重ねて報じる価値のある情報が含まれているかどうかだけを判断している。別の言い方をすると、何度も閲覧しに行った方がいい学校と、たまに行けばいい学校を仕分けしているわけである。
それは今日も続けているが、同じ話だけでは書く方も飽きてくるので、少し異なる話題を提供してみようと思う。
スマホ全盛時代におけるホームページ・レイアウトの話である。
◆「3カラム」の最大の弱点は
スマートフォンが普及し、指一本で「下へ下へと」縦にスクロールする閲覧スタイルが日常となった。
現代のユーザーは、PCの画面であっても視線を左右に複雑に動かすことを無意識に嫌い、中央の縦軸を中心に情報を追いかける傾向が強まっている。
したがって、かつて主流であった「3カラム(左メニュー・中央メイン・右バナー)」のレイアウトは、現代の閲覧行動においては明確な欠点を抱えることとなった。
3カラムは人の視線は左右に分散し、最も見てほしい中央の記事に対する集中力が削がれてしまうのだ。特に「右サイドバー」に配置された情報は、ユーザーの心理的なフィルターによって存在すら認識されないケースが少なくない。
また、「右サイドバー」に掲載された情報は、スマホ用に変換された場合、最下段に配置されることになるため、多くの視聴者はそこに到達する以前に離脱してしまう。
もし今後も3カラムを維持するのであれば、左右のカラムには「探して見るための固定ナビゲーション」や「対象別バナー」など、見落とされても広報上のダメージが少ない情報を配置したほうがいい。
多くの受験生や保護者が真っ先に知りたいであろう「最新情報」や「学校の魅力を伝える記事」を左右の枠に追いやる配置は、情報到達率の観点から見て極めて不利と言わざるを得ない。
【3コラムを維持している学校】
埼玉県内高校では、次の学校が伝統の「3カラム」を今も守っている。(右:新着)などとあるのは、新着情報が右サイドバーに配置されている学校である。
上尾鷹の台
上尾橘
上尾南
朝霞(右:新着)
いずみ
浦和
大宮光陵
大宮商業
桶川
桶川西
春日部(右:新着)
春日部工業
春日部東
川口北(右:新着)
川口工業
川越(右:川高Topics)
北本
久喜工業
熊谷
熊谷工業
熊谷商業
熊谷女子
熊谷西
鴻巣
鴻巣女子
越谷西
児玉
幸手桜(右:部活動新着)
狭山経済(右:新着)
狭山工業
狭山清陵
庄和
杉戸農業
草加南
秩父農工科学
常盤(右:新着情報)
所沢
新座柳瀬(右:新着)
蓮田松韻
日高
深谷
深谷第一
三郷(右:新着)
鷲宮
蕨
以上、45校。
◆カラムという発想自体が過去のもの
企業や大学のWebサイトに目を向けると、すでに「カラム(列分割)」という概念そのものが過去のものになりつつあることが分かる。
横幅いっぱいにビジュアルや動画を配し、上から下へと1本のストーリーのように情報を縦積みしていく「1カラム(シングルカラム)」や「セクション重ね型」のデザインが現在の主流だ。
ナビゲーションは画面右上などのハンバーガーメニューに格納し、画面上のノイズを極力排除することで、ユーザーをメインのストーリーに没入させる手法と考えられている。
埼玉県内私立高校も、カラムの発想は卒業している。
がしかし、この「最先端のWebトレンド」をそのまま公立高校のホームページに持ち込むことが、正しいのか。ここは少し考えてみたい。
◆統一感こそが「受験生ファースト」
広報やブランディングの視点における「尖ったデザイン」と、行政や公立学校に求められる「ユーザービリティや利便性」の間には、トレードオフの関係がある。つまり、最先端と利便性は両立し難い。
公立高校を志望する中学生や保護者は、特定の1校だけを見るわけではない。県内の数校から週十校のWebサイトを巡回し、比較検討を行う。このとき、学校ごとにメニュー構造やレイアウトがバラバラであれば、訪問するたびに「入試情報はどこか」「説明会の日程はどこか」と探す手間に追われ、大きなストレス(学習コスト)になる。
「どの公立高校のページを開いても、基本的な骨格や情報の配置が統一されている」状態をつくることや、探したい情報がいつもの場所にある安心感を提供することこそが、複数校を比較する受験生や保護者に対する最大の誠意であり、真の「受験生ファースト」の姿であろう。
ということで、ここでは県教委が大好きな「特色化」はむしろ抑制し、統一感を優先させたほうがいいのである。
◆運用の持続可能性(サスティナビリティ)のためにも
統一化や標準化がもたらすメリットは、ユーザー側(受験生・保護者)だけに留まらない。
学校現場の運用面においても、合理的理由が存在する。それは「教員の異動」という公立学校特有の事情である。
数年単位で定期的に教員が入れ替わる公立高校において、学校ごとに独自すぎる複雑なサイト構造を採用することは、運用の破綻を意味する。広報担当者が変わるたびに引き継ぎが断絶し、更新がストップするリスクを常に抱えることになるからだ。
自由度の少なさを嘆く先生もいらっしゃるが、そのことが運用の継続性(サステナビリティ)を担保しているという面もあるのだ。
独自すぎるサイトの弊害は、一部の私立高校に現れている。
一般に、私立高校においては教員の学校間異動がほぼないため、担当者が長年固定化しやすい環境にある。
ある意味安定につながるのだが、場合によっては「特定の先生にしか操作できない」というブラックボックス化を引き起こしてしまう。その先生が怪我や病気で入院でもしようものなら、その瞬間、広報活動はストップしてしまうかもしれないから、これはこれで学校広報上の大きなリスクである。
見た目のトレンドに過剰に振り回されることなく、「受験生の使いやすさ」と「現場の運用の持続性」を両立させる合理的な枠組みを整えることが重要である。

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