学校選びにおいて通学時間は重要である。
 2時間かかろうが3時間かかろうが(少しオーバー)、その学校じゃなきゃダメという強烈な目的意識を持っている子もいるがきわめて少数だ。
 3年間毎日のことであるから、ドアツードアで1時間、せめて1時間半以内におさえたい。

 徒歩圏内、あるいは自転車圏内に行きたい学校があれば幸いである。
 しかし圏内にそういった学校がないとなると鉄道に頼ることになる。
 自宅がどの沿線にあり最寄り駅がどこか、また、そこまでどれくらいかかるかも問題になるが、それは各家庭各自の問題だ。
 そこは個人の問題として、では行きたい学校がどの鉄道沿線のどの駅が最寄り駅か、また、そこからどれくらいかかるかが重要になってくる。
 私立の場合だったら、スクールバスを出す手があるが、公立ではなかなか難しい。

 さてそんななか、最寄り駅がないにもかかわらず募集面でかなり健闘している学校を紹介しよう。
 (倍率は今年度第1回希望調査による)
 1 志木   1.58倍
 2 浦和東  1.56倍 
 3 大宮南  1.44倍

 
 
 

 これらの学校、交通アクセスについてどう発表しているか。

 ●志木高校
 志木駅からバス約10分、バス停より徒歩3分。
 その他、浦和からバス、南与野からバスという案内があるが、駅から徒歩という案内はない。
 東武東上線「志木駅」下車というと私立の細田学園があるが、ここは駅から徒歩15分としている。
 そこから志木市役所の前を通り、新河岸川を渡った先にあるから歩きだと30分以上はかかりそうだ。
 国道254の和光富士見バイパスが開通したので車でのアクセスは良くなったが。

 ●浦和東高校
 大宮駅東口から「浦和東高校行き」バスがあると案内している。
 そのほか浦和美園駅、東川口駅、東浦和駅、岩槻駅からのバス案内もある。
 学校説明会等での来校者のために、注意書きがある。
 「バスの本数は多くありませんので、帰宅時のバスの有無も必ずご確認下さい」。
 まあ、そういう場所だ。
 大宮方面から来ると「浦和東高校入口」というバス停があるが、ここからだと学校まで約8分。
 大した距離ではないので歩いている生徒をよく見かける。
 ちなみに二つ先のバス停が浦和学院だ。

 ●大宮南高校
 ここについては個人的に詳しい。
 バスは大宮駅西口から。
 朝の通学時間帯だと大宮南高校行きがあって、校内にバス停がある。これは便利。
 だが、教員の通勤時間帯(先生は当然生徒より早い)にはないので加茂川団地行きを使うが、これだと終点から10分は歩かなければならない。
 朝早い生徒も同様。
 土日は大宮南高校行きは出ていない。

 詳細な資料はないが、これらの学校はおそらく自転車圏内から多くの生徒が集まっているのだろう。
 それはそれでいいことだ。
 さいたま市など人口の多い地域に立地している有利さはあるものの、駅から徒歩10分程度の立地にありながら苦戦している学校も多い中、よく頑張っていると思う。

 以上、最寄り駅と胸を張って言える駅が無いにも関わらず募集面で健闘している県立3校を紹介した。