公立高校の募集・広報担当の先生からご相談。
 「募集活動や広報活動にまったく協力的じゃない先生がいて困っています。どうしたらいいでしょう」
 よくある質問だ。

 これは募集・広報活動に限った話ではないだろう。
 どんな些細なことであっても、誰かが何か新しいことを始めようとすると、必ず反対する。
 そういう人は必ずいる。

 しかし、これはもう、どうしようもない。
 なぜって、反対ほど面白いものはないからだ。
 反対され、思うように行かなくて困っている人を見るのは快感だ。

 理屈を並べ立てて批判するのも楽しい。
 この場合の理屈は屁理屈であることが重要だ。
 屁理屈はどこにでもくっつく最強の理屈だからだ。
 屁理屈を打ち破ることはできない。

 というわけなので、説得は時間の無駄。
 人と協力して何かをやったり、人を助けたり、人を応援したりするのは本来楽しいことなのだが、あいにくそういう経験なしに大人になってしまった人もいるのだ。
 では、今からそういうそういう経験をしてもらおうじゃないかと思ったりもするのだが、そういう経験は子供の時にしないとだめなのだ。大人になってからでは手遅れ。

 結論。
 反対や批判で快感や達成感、あるいは優越感を得ようとしている人を説得したり、ましてや協力者にしようなどと考えないことである。
 無駄な説得に費やす時間と労力は別のところに振り向けよう。
 すなわち。
 人を助けよう、人を応援しよう、そういうマインドを備えている人への協力要請に当てよう。
 そういう人を5人、10人と集められれば、反抗期のまま大人になってしまったような人が一人や二人いても、前に進むことはできるだろう。

 以上が私からの回答であるが、我ながらあまり参考にならんなと思う。
 私はこういう考えだから、公立学校という組織の中でうまくやっていけなかったのだ。